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2006年8月

2006年8月31日 (木)

総武線

電車の中でパソコンを立ち上げて仕事をしている人がいますが、凄いなあ〜ととただただ感心。僕には絶対に真似できません。なぜなら、僕にとって電車の移動は、貴重なお昼寝タイムだからです。
亀戸駅から総武線に乗って新宿へ行くとしますよね。両国あたりでウトウトしはじめ、秋葉原かお茶の水あたりで熟睡モード。そして新宿で飛び起きて電車から猛ダッシュでホームに降りる、というのがいつものパターン。
ラボがあるため一番よく使う駅は信濃町ですが、この駅を何度通過してしまたことか……。実は今日も千駄ヶ谷まで行ってしまいました。
いずれにしても、電車の中でちょっと眠った後の爽快感。たまりませよね。

2006年8月30日 (水)

シャケの骨

3時まで原稿、夕方、出版社で打ち合わせといういつものパターン。
写真展の準備は遅れ、遅れで多くの人に迷惑をかけていますが、どーにか無事に進んでいます。
喉に違和感があったので、鏡の前で大きく口を開いてチェックしてみます。すると、喉の奥にシャケの骨が突き刺さっていました。すぐにピンセットを持ち出してきて骨と格闘。15分後、どうにか取ることに成功。何と3センチもある骨で、手に取った時ゾッとしました。
実は、魚やウナギの骨を喉に突き刺してしまうことはしょっちゅうなんです。
といのも、昼時は時間がもったいないから、いつもキーボードを打ちながら弁当のおかずを口に運んでいます。また、僕は他の誰よりも食べるのが早い。だからあまり骨を意識していないんですよね。
ちなみに、喉に引っかけた魚の骨がどーしても自分で取れない時は、耳鼻咽喉科へ行きましょう。先生は、「どーれどれ、子供みたいですね〜」と言ってすぐに取ってくれますよ。そのかわり保険を使っても1500円は取られます。よって、360円のシャケ弁が随分と高くついてしまう結果となるのです。

2006年8月29日 (火)

自由研究

近頃ニュースで、子供たちの夏休みが終わった、というような映像がさかんに流れています。そして子供たちのインタビューを聞くと、「宿題はやったけど、自由研究の方はまだ」という発言が多いですね。
ちなみに僕は全く逆でした。宿題はいつもやり残したまま提出。でも自由研究だけは完璧に仕上げ、提出していました。
ちなみに中学の時は、大きな模造紙に研究内容を書いたり貼り付けたりして提出する方式でしたが、1年生は「蟻の巣作りに適した環境」、2年生は「全国の天気図と松本平の気象」、3年は「スミマセン、思い出せません」と、ずっと金賞をもらっていました。3枚の賞状は実家にあります。
何かテーマを決め、それをこつこつ行い、最終的に形にする。これって、子供の頃から得意だったのです。何となく今に通じている所がありますよね。だからもちろん今でも勉強は大嫌いです(笑)。
「近年、吉村さんはヨーロッパばかり行って、一体何をしているんですか?」という質問メールを度々頂きますが、今こつこつ行っているテーマは、きっと5年後が10年後に形にしてみせますので、お楽しみに。
僕はかなり前に流行った「ドジでのろまなカメ」という言葉が大好きです。(今の若者は知らないだろうなあ〜)この言葉を思い浮かべると、何となくやる気と元気が出てきます。

2006年8月28日 (月)

心地よい目覚め

一年で数回、信じられないくらい心地よい目覚めの朝ってあるんです。今日はまさにそんな朝でした。(夢は最悪でしたけれど……)
もちろん昨日の頭痛はすっかり消えています。朝から駆け出したくなるくらい体が軽く、夏の間はまず飲むことがない温かいコーヒーを淹れて飲みました。
朝食後、ガシガシと仕事をこなしていきます。今日も忙しい〜
11時に編集者のYさん、3時に編集者のUさんが仕事場にやって来ます。僕に気を遣ってくれているのか、用件を済ませたらすぐにお帰りになりました。皆さん、わざわざ大島まで足を運んで下さるのに、僕の方がじっくりと対応が出来ず、本当に申し訳ありません。
で、夕方から夜に掛け、またまた写真選び&原稿書きの仕事です。
実は数ヶ月前、近くで大きなコンテナをレンタルしました。そこに、普段使っていない写真器材や写真展用のパネルや本などを運び入れたいのですが、そんなことをしている時間が全く取れないのです。よって倉庫はずっと空の状態。もちろん毎月の使用料金は引き落とされています。
あとやりたいことと言ったら、読書ですね。あ〜、マジで小説が読みたいです。宮部みゆきの新刊も面白いかどうか気になりますね。
いずれにしても、こんなバタバタの生活も、あと1週間ほどで落ち着きます。

2006年8月27日 (日)

激しい頭痛

昨晩も気合いを入れて深夜2時まで仕事。
今日は朝6時から仕事をはじめたら、10時頃からモーレツに頭が痛くなってきました。その後、バックアップ用のハードディスクを買いに無理してヨドバシカメラへ行ったのがいけなかった。頭痛はますます激しさを増し、歩くこともままならない状態。で、午後はずっと寝ていました。
夜、ノーシンを飲んだらだいぶ緩和されましたが、人間生きていく上で、体の調子が悪い時って必ずありますよね。こればかりは仕方のないことです。

2006年8月26日 (土)

チキンカレー

今日も朝から時間に追われっぱなし。
あ〜、ランチって食べに行くのが面倒だな〜、と思いながらも外に出ます。何となくカレーが食べたかったので、駅前に出来たばかりのチェーン店「リトルスプーン」へ。
定番のチキンカレーのLサイズを注文して食べてみましたが、なかなかでした。500円でお釣りがきたのも驚き。
夕方、仕事場に籠もってばかりいる自分が嫌になったので、データをパワーブックにコピーして、ミスタードーナツに移動。あれっ、普段より人が多いなあ〜と思ったら、今日は土曜日でした。
まあ、店内が騒がしくてもワープロ打ちは出来るので別に構わないのですが、タバコの煙が凄い凄い。小さな子供を連れた2〜30代の主婦がたくさんいましたが、今の時代、かなり多くの人がタバコを吸うんですよね〜。日本は、女性の喫煙者が年々増え続けているような気がしています。何故でしょうか?
1時間ほどいたら煙で目がショボショボしてきたので、近くのスタバに場所を変えました。

2006年8月25日 (金)

友達

朝、友達から「吉村、今日、飲みに行こうぜ」という誘いメール。迷ったあげく、「ごめん、写真展が終わるまでは無理」と返信。
仕事が忙しいのはいいことですが、こんな誘いに素直に乗れないのが、悩みの種です。
滅多に会わない親友から突然連絡が入る時、おそらく何か話したい出来事があるはず。仕事をやめるとか、離婚とか。
まあ親友に気を使うことなどないのですが、こんな生活をしていると、やはりプチ友達の方はどんどんと失われていきますね。
僕は旅ばかりの人生だった(今もそうですが)ので、たくさんの友達が出来ました。でも今は、その1/5か1/10、いるかいないかです。友達づきあいにマメじゃないから、というか、忙しさのあまり誘いを断ってばかりいるから、どんどんと自然消滅してしまったのです。年を重ねるごとに、一人の世界を作って、一人でぼんやりとしている方が好きになった……というのも原因の一つ。でもこんな自分でも、友達と会ってお酒を飲むって、わりかし好きな方なんです。

2006年8月24日 (木)

勢力図の変化

さてさて、今日も時間に追われっぱなしの一日でした。
出版社にポジ(原画)を届ける仕事があったのですが、編集部に着いて箱を開けてみたらガ〜ン。別のポジが入っていました。今、作業机の上がゴチャゴチャしているので、時間に追われているとよく間違えることがあるんです。Fさん、スミマセン〜って感じでした。
ちなみに大切なポジは、僕と編集者の間では手渡しが普通です。おそらくどの写真家も同じでしょう。
仕事場に戻るとひたすら原稿書き。原稿って苦労すれば書けますが、僕の頭はあくまで写真用に作られているので、書くのにとっても時間が掛かるのです。いずれにしても、9月の海外取材までに、すべての原稿をアップするのが目標です。
夜、一息ついてアサヒコムのニュースを流し読みします。
「デジタル一眼、ソニーがニコンを抜く」という記事に目がとまりました。つまり今は、キヤノン→ソニー→ニコン→ペンタックスの順番。ソニーさんの参入により、大きく勢力図が変化したのでした。
写真に興味がない方は何のことだかさっぱりわからないと思いますが、これって、トヨタとニッサンの間に今まで車を作っていなかったメーカーが入り込んできた、というくらいすごいことなんです。
カメラを使う側、つまり写真家からすれば、機材の選択幅が広がるのは嬉しいことです。また、今後各メーカーはどのような個性を出して新製品を投入してくるのか、楽しみでもあります。
このようにデジタル市場はとても元気ですが、僕はこれからもフィルムだって使い続けますよ。だって、デジタルでは、太陽とか、グラデーションとかはうまく表現できないわけですから。あと、夕陽などの金色もうまく撮れないかな。
実は今、5台目の6×4.5と2台目の6×7のボディを買おうかと真剣に検討しているんです。今手持ちのカメラはガンガンに使い込んでいるので、そろそろ新調した方がいいような気がしてきました。

2006年8月23日 (水)

段取り

ここ数日、朝は食欲がないので、コーンフレークとアイスコーヒーのみです。
午後はある出版社でとても大切な打ち合わせ。
夕方、中央線に乗って自宅に戻りましたが、電車の中で今後の仕事を整理していたら、だんだんと頭の中がパニックになり、外の景色を眺めながらしばし呆然としてしまいました。
段取りが得意の吉村和敏ですが、近頃はやることが山積みで、さすがにシンドクなりつつあります。
色々な入稿が遅れに遅れています。メールのお返事もその多くが保留状態です。お仕事関係の皆さん、もうしばらくお待ちください。

2006年8月22日 (火)

建て売り住宅

今住んでいる町はマンションばかりですが、場所によっては一戸建て住宅も数多くあります。その一戸建てのある場所に、数年前から不思議な現象が起きているのです。それは、古い一戸建てが突然壊されて更地となり、今度はそこに建て売りの住宅が2軒建つ、という現象です。
以前から不思議だなあ〜と思っていたのですが、ある方からそのワケを教えてもらいました。
相続税対策。つまり以下のような流れです。
両親が亡くなる→子供たちは高額な相続税を払えない→仕方なしに古い家を壊して売る→土地だけではほとんど利益が出ないので、狭い土地に強引に2軒の家を建てる→建て売り住宅として販売する→相続税を払っても高額な利益が手に入る。
僕はこのカラクリを教えてもらい、なるほどなあ〜と感心したのですが、でもこんな感じで住宅を生み出しているから、日本の景観ってちっとも美しくなっていかないんですね。
先月、「こわれない風景」というフォトエッセイ集を出しましたが、読者から一番多く寄せられた質問は「だったら吉村さんは、日本では何が悪いと思うの?」というものでした。
この回答、とても難しいのですが、上記のような状況から考えてみると、今の税制が悪い、つまり政治が悪い、ということになるんでしょうね。
ちなみに建て売り住宅を買われる皆さん、慎重に選んだ方がいいですよ。僕は付近の建て売り住宅が出来るまでを基礎工事からチェックしていますが、本当にこれでいいのかなあ〜と思わせる粗い造りの家も数多くあるからです。

2006年8月21日 (月)

アイスコーヒー漬け

午前中は原稿書き、午後は外回りといった感じで、今日もモーレツに時間に追われました。で、アイスコーヒーを何倍飲んだかな〜と振り返ってみます。
朝、食欲がないので、コンビニで買ったスタバのエスプレッソ。
お昼、弁当と一緒に買ったアイスコーヒー。
新宿での打ち合わせの後、自動販売機で買ったアイスコーヒー。
次の打ち合わせの前に時間があったので、ウェンディーズでアイスコーヒー。そして打ち合わせの合間に出されたアイスコーヒー。
5時、表参道の喫茶店で打ち合わせ。1000円のカフェオレ。
夜、飲み会の後にホットコーヒー。
……と、計7杯でした。
毎日暑いので、どーしても水分補給が必要なんですよね。でもこのペースでコーヒーを飲み続けると体によくないので、明日からは控えるつもりです。

2006年8月20日 (日)

東京の夜

東京は連日30度を超すジメットした暑さです。
近頃人と会う度に、「夜はどうやって寝ていますか?」と質問してみます。するとほとんどの人が「エアコンは除湿に設定。春秋用の少し厚めの布団をかぶって寝ているよ」と答えます。おそらく東京で暮らす多くの人が、このスタイルなのでしょう。
ちなみに僕は、エアコンはOFFにし、窓を全開(網戸)にして寝ています。当然夜中は寝苦しく、汗だくになりますが、まあ仕方ないなと割り切っているのです。
というのも実はエアコンが苦手の体質で、夜つけっぱなしで寝ると、必ず風邪を引くか喉をやられてしまうからです。だから窓が開かないホテルに宿泊した時も、必ずエアコンをオフにしてから眠ります。
カナダもヨーロッパも故郷松本も、日中どんなに暑くても夜は長袖が必要なくらい肌寒くなります。フランスもそうでした。
東京の夜がこれほど暑いのは、地面がアスファルトで覆われているからですね。夏の季節だけでも、田舎で暮らしたいなあ〜と思っている今日この頃です。

2006年8月19日 (土)

サイン会

2時から丸善本店で、谷川俊太郎氏と吉村和敏のダブルサイン会がありました。夏休みの真っ直中だし、猛暑だし、はたして人が並ぶかな〜と心配していたのですが、結果として約100人の方がお越しになられました。皆さん、ありがとうございます。
サイン会の会場はいつも慌ただしいのですが、写真展の会場はもう少しリラックスしたムードが漂っていると思います。皆さんとお話が出来ると思いますので、10月の個展には是非お立ち寄りください。
そうそう今日、過去に出した写真集を何冊もお持ちになった方がいらっしゃいました。本は石のように重いのに、本当に申し訳ありません。秋の写真展では、事前に会場へ送ることも可能にしようと思っています。
サイン会の後、一人で丸善と八重洲ブックセンターの全フロアをチェックしてみました。
このところ忙しくて大型書店に足を運んでいる暇がありませんでしたが、1ヶ月以上もご無沙汰していると、平積み本がぜ〜んぶ入れ替わっていますね。日本って、文化が凄まじいスピードで流れていきます。
何冊か読んでみたい小説やエッセイがありましたが、しばらくは無理だろうな〜と思い、購入を諦めます。
実は今回のフランス取材にも、ちょうど10冊、本を持って行ったんです。でも読んだのは2冊のみ。行きと帰りの飛行機で一冊ずつでした。夏場って、夜の10時頃まで明るいので、なかなか読書の時間が取れないのです。よって、最近はこのブログで面白い本の紹介ができず、申し訳ありません。
いずれにしても、本日のサイン会、ありがとうございました。心より感謝いたします。

2006年8月18日 (金)

ドーナツと写真展

仕事場での原稿書きが一段落すると、いつもプリントアウトした原稿を持って、近くの「どこか」へ行きます。どこかとはマックであったり、スタバであったり、サンストリートのカフェであったり……。そこでアイスコーヒーをちびちびとやりながら、原稿に赤を入れていくのです。
近頃、ミスタードーナツの夏限定フルーツシュードーナツにハマッテいます。ヨーグルトクリームには、マンゴーとブルーベリーとピーチの3種類の味があり、そのどれも美味しい〜。
カナダにいる時に毎日行くティムホートンにも、こんなに美味しいドーナツはありません。日本人ってやっぱり凄いですね。
さて、近頃秋の写真展に関する質問メールが多数寄せられます。詳細は10月に入ってからお伝えしますが、今、大まかに書いておきます。

吉村和敏写真展『林檎の里の物語〜カナダ アナポリス・ヴァレーの奇跡〜』
場所■新宿ペンタックスフォーラム
http://www.pentax.co.jp/forum/
会期■2006年10月27日(金)〜11月9日(木)
※ 期間中、吉村は常に会場にいます。(ただし、28日PM2時から29日PM3時まで、清里カントリーフェスタで講演会&サイン会があるため欠席します)
※ 9日に別会場でスライド&トークがありますが、詳細は案内状にてお知らせいたします。(あっという間に予約でいっぱいになりますので、申し込みにはタイミングが必要です)
※10月初旬、登録者全員に案内状(封書で)をお送りいたします。尚ここに、カレンダーのFAX通販用紙なども折り込みます。案内状は2年ぶりの発送となりますので、この2年で住所を変更された方は再登録をお願いします。(フォームから送信できない場合、普通のメールでお送りください)

2006年8月17日 (木)

ハイブリットカー

海外での足はレンタカーですが、とにかく走ります。1日500キロ平均。これを毎日続けるのです。当然ガソリンは毎朝満タンにしています。
自然豊かな美しい景観にカメラを向けていながら、もしかしたら僕は地球環境に悪いことをしているのかもしれないな……とふと思うこともあります。
で、今の感心はハイブリットカー。今日は原稿書きの合間にネットサーフィンし、ハイブリットカーについてあれこれ調べてみました。ユーザーの掲示板などを読んだりしてわかったのですが、ハイブリットカーだからと言って必ずしも燃費がいいわけではない、ということを初めて知りました。
プリウスもシビックも、リッター15〜20キロ平均。エアコン使用&無理なアクセルワークによっては10キロ以下になってしまうこともあるようです。ガソリン車より重いからでしょう。
よって純粋に燃費だけを考えれば、ホンダのフィットやK自動車の方がはるかにいいというわけですね。
ハイブリット技術はまさに発展途上。これって何だかデジタルカメラの世界に共通するところがありますね。デジタルだからと言って、フィルムよりお金が掛からないわけではない……な〜んてね。

2006年8月16日 (水)

記憶力

今日もずっと仕事場で原稿書きでした。
なかなかいい原稿が書けず、おまけにモニターに向かっていると30分で飽きてきます。そして時差ボケとのダブルパンチで、1時間置きに10〜15分の仮眠を取る、とうパターンを繰り返しました。
今回のフランス取材、220のブローニーフィルムを60本撮影してきました。早速現像が上がったので、ライトテーブルの上に広げ、1枚1枚ルーペでチェックしていきます。
写真は、9割成功していればまずまずの成果だった、と言うことができます。今回はちょうどその9割くらい。失敗の1割は、露出ミスによるものでした。
ヨーロッパは建物が黒っぽいので、絞り優先オートで撮ると、オーバー目に露出が転びます。だから−2/3か−1.5の露出補正を掛けてやるとちょうどいい。でもそこまでの補正って、勇気がいるんですよね。なかなか本番では思い切れず、それがミスに繋がりました。
近日中に、この写真はどこの村で撮影したものか、ということを明記する写真整理を行うつもりです。若い頃は記憶力がバリバリよかった自分も、近頃はどうもダメ。1〜2ヶ月のブランクを作ってしまうと、撮影場所を完全に忘れてしまうのです。まあ、何千という撮影場所を覚えていろというのも無理な話ですけど……。
いずれにしても、常にメモを取ることって大切ですね。
近頃、編集者や広告マン、ライターさんの中で、小型のICレコーダーを持っているたくさんいます。大切な用件やふとした思いつきをすかさず録音しているんですね。僕も買おうかな、と思っている今日この頃。そうだ、ヨドバシかビックのポイントがたまったら、次はこれにしようっと。

2006年8月15日 (火)

即決

時差ボケでフラフラの状態のまま、先方から急がれている仕事を一つ一つ片付けていきます。
写真家の仕事。やっていることは10年前と変わりないのですが、明らかに違うのは、色々なことを即決しなければならなくなった、というこです。
例えば何かのタイトルを考えるという仕事がありますよね。以前は1週間でも2週間でも思考する時間があったのですが、今は1日、いや2〜3時間で結論を出さなくてはなりません。写真選びや原稿書きも全部そう。
あっ、タイトルで思い出しましたが、秋の写真展のタイトルがようやく決まりました。
「林檎の里の物語〜カナダ アナポリス・ヴァレーの奇跡〜」
です。
2年半ぶりの個展。とにかく気合いを入れますので、ご期待ください!

2006年8月14日 (月)

ポイントカード

帰国早々、新幹線に飛び乗ったような忙しさです。
まずは午前中に外回りの仕事を片付けてしまおうと思い、JRと地下鉄に乗って都心での移動を繰り返しました。
最後、ビックカメラに立ち寄ります。消耗品を買い物籠いっぱいに入れ、いざレジでお金を払おうとしたら、ガ〜ン。財布にポイントカードがなかったのです。
そう、帰国後に、財布に入っているカード類をすべて入れ替えるという作業を忘れていたのでした。
一瞬、今回ポイントなんかどーでもいいや、と考えましたが、やっぱり思いとどまり、商品を一点一点棚に戻していきました。

2006年8月13日 (日)

サイン会のお知らせ

時差ボケです。
ヨーロッパからの帰りは特にはげしい。今日は朝からウトウトのしっぱなしで、ちっとも仕事に身が入りませんでした。
連日報道されているイギリスのテロ未遂のニュース。今後ますます機内持ち込み荷物の規制が厳しくなりそうですね。カメラ機材やフィルム、パソコンをどのようにパッキングするのがベストか、次回の海外取材までにじっくりと検討してみるつもりです。
さて、2週間以上も日本を留守にすると仕事の方は山積みで、どれから手を付けていいのか、頭を悩ませています。そろそろ秋の写真展の準備もはじめなければなりません。
一つ、サイン会のお知らせです。
「あさの絵本」(アリス館)の出版を記念し、東京丸善丸の内本店で、谷川俊太郎氏と吉村和敏のダブルサイン会を行います。お時間のある方は是非お立ち寄りください。
2006年8月19日(土曜日)14:00〜15:00
http://www.maruzen.co.jp/home/tenpo/maruhon.html

2006年8月12日 (土)

帰国

朝8時、成田へ到着。リムジンバスに乗って自宅に戻ります。
皆さん、「こわれない風景」のコメント、ありがとうございました。書き込まれる度に僕のメールアドレスに文章が転送されてくるのですが、取材先のフランスで読み、大きな励みとなりました。
なお、「こわれない風景」の紹介文とコメントは、6月20日の日記に移動してあります。

2006年8月11日 (金)

フランス→日本

イギリスでテロ未遂事件がありました。空港の混雑が予測されたので、頑張って3時間前に入ります。でも、フランス国内はそれほどでもありませんでした。ただしチェックインの際、機内持ち込みの荷物は一つにしてもらえないか、と言われました。「カメラ機材なので、無理です」と主張すると、だったら仕方ないな、と2つの持ち込みを許可してくれましたが、世界各国を旅行するのが本当に大変な時代になってきたな、という印象を受けました。
海外へ出る際、手荷物をグラム単位でカットしていくことばかりを考えています。カメラは出来るだけ軽いカメラ、レンズは単焦点よりもズームレンズ、という感じで。
そう、最も厄介なのはパソコンです。マックのパワーブックって、たとえ12インチでも大きくて重いんですよね〜。やはりパナソニックのレッツノートの一番小さく軽いのを買おうかな、と真剣に考えたり。
ルフトハンザ機は定刻通りリヨンを離陸。ドイツのフランクフルトに着陸します。案の定、フランクフルトの空港は人でごった返していました。カウンターには長蛇の列。成田出発便も遅れるだろうなあ〜と思っていたらやっぱり遅れ、結局定刻より1時間半後の出発となりました。
持ってきた小説を読み、映画を1本観て、2時間ほど仮眠したら、便は新潟上空を飛んでいました。

2006年8月10日 (木)

リヨンへ

まずは山の中にある村へ2時間掛けて移動。1時間ほど撮影した後、リヨンを目指します。3時間くらいで着くだろうと考えていましたが、地図で距離を確認したら、何と今いる場所から600キロ! フランスは広いですね。
途中からハイウェイを走りましたが、長旅の疲れが出たのか眠くて眠くて仕方ありません。サービスエリアに立ち寄りエスプレッソをテイクアウト。それをチビチビ啜ってのドライブとなりました。
リヨンに着いたのは夜の8時。予約してあったホテルにすんなり辿り着けるかと思ったら甘かった。大都市の複雑に入り組んだハイウェイで道に迷います。地名が読めないので、自分がどこを走っているのかもわからない。
さて、こんな時はどうするか。簡単です。標識に空港マークを見つけ、空港を目指せばいいのです。
1時間後、どうにか空港まで辿り着きます。路肩で車を停め、詳細な地図を見て頭の中でルートを再検索。その後は何ら問題なくホテルがある町へと向かうことができました。
サービスエリアで買ったサンドイッチとサラダを食べながら、大急ぎでパッキングを行います。12時、2つの携帯電話の目覚まし時計をセットし、ベッドに倒れ込みました。

2006年8月 9日 (水)

ときめき村

炎天下の中、精力的に村巡りを続けています。こういくつも村を尋ねていると、どの村も同じに見えてくるから不思議ですね。でも、田舎道を走っていて、目の前にパッと村が現れた瞬間、妙な懐かしさを覚えるのです。これって一体何だろう……とずっと考えていましたが、今日その理由が判明。そう、宮崎駿のアニメの世界なんです。光景はそっくりですよ。
今日は、ある一つの村に激しく心がときめきました。山の上に密集して民家が建ち並ぶ姿を見てまずびっくり。村の中もそれはそれは素敵で、歩いているだけで幸せになれるような村でした。観光地化されてない点もGOOD。
僕はすぐにこの村で一泊することに決めます。3つ星ホテルで一泊70ドルの空き部屋があったので、迷うことなくチェックイン。
ちなみに僕が普段使っているホテルは2つ星。料金は30〜50ユーロです。そして3つ星になると60〜100ユーロとなります。3つ星までいくと、とてもいいホテルなんですよ。
と考えると、カナダのホテルって高いですよね。今はB&Bクラスでも最低で50ドルはするし、ベストウエスタンなどの中級ホテルになると100ドル以下では泊まれません。それでもヨーロッパ基準の2つ星です。
一回くらいは贅沢してもいいだろうと思い、夕食はホテルのレストランで食べることにしました。フルコースのフランス料理をオーダーしましたが、サラダもメインもデザートも、感動するくらい美味しかったです。これでたったの20ユーロ。日本だと1万円では食べられませんね(笑)。
夕方は気合いを入れ、夜の11時まで夜景の撮影を行います。ときめき村の全景を、反対側の山の中腹から狙いました。
それにしても、夜は寒いですよ〜

2006年8月 8日 (火)

巡礼の旅

今日は撮影を7時で切り上げました。暗くなるのが10時なので、あと3時間は「残業」できるのですが、やはり1日14時間労働は疲れます。
夜はまたまたチャイニーズレストランへ。ワンタンスープと肉野菜炒めとライスを腹一杯食べ、満足気分を味わいました。
そうそう、午前中に立ち寄った村で、リュックを背負ったよく日焼けした日本人女性と出会いました。何と彼女、巡礼の旅をしていたのです。フランスのル・ピュイからスペインのサンティアゴまでの1600キロのコースを、1日30キロ、約2ヶ月間かけて歩くそうです。ちなみに年間数十人の日本人が、この巡礼の旅に出掛けているとか。
それにしても凄いことですね。本当に凄い! 日本人の若者はだらしなくなったと言われますが、まだまだチャレンジ精神旺盛な人たちもたくさんいるわけです。僕は彼女と出会い、大いに感動し、元気をもらいました。よーし、僕ももっともっと頑張るぞ!
彼女、あと1ヶ月歩き続けるそうです。成功したらメールをくれるとか。

2006年8月 7日 (月)

麻婆豆腐

今日は移動日です。高速や田舎道を走り、300キロほど北東へ移動しました。体はクタクタに疲れているので、今日も何度も居眠り運転です。こんな時は早め早めに車を停めて休む。これが車の運転の鉄則です。
素朴な村を一つ取材した後、アジャンという街に入ります。出来れば清潔なホテルに泊まりたいな〜と思い、2時間ほど街中を回ります。そして少し郊外で見つけた一泊60ユーロのホテルにチェックイン。ここまで出せば、やっぱり部屋は清潔。これなら少しは取材の疲れが癒されそうです。
夕方、宿の近くでチャイニーズレストランを発見! 異国の地にあるチャイニーズって、僕にとってのオアシスですね。
さて、今日は腹一杯食べるぞーと気合いを入れてドアを開けようとしたら、ガ〜ン、オープンは19時からでした。
しゃあない、仕事すっか……と開き直り、50キロほど郊外へ移動し、2つの村を撮影します。3つ目の村の撮影をはじめようとしたら、クラッとめまいが……。連日のハードワークと栄養不足が原因のようです。急遽撮影に終止符を打ち、アジャンへ戻りました。
時計を見ると夜の10時。大急ぎでチャイニーズレストランへ直行します。中国人が笑顔と流暢な英語で迎えてくれると、不思議とホッとしますね。
春雨入りチキンスープと麻婆豆腐とライスをオーダーし、やがて出てきた料理を、「あ〜、うまい、うまい、やっぱり日本人は米だよ、米が基本」と呟きながら胃袋に収めました。

2006年8月 6日 (日)

感度設定

朝、歩いて村の中を撮影します。途中、カメラをチェックしてガ〜ン。感度が1600のままでした。
デジカメの利点は、一枚一枚自由に感度を変えられるということです。そう、この機能があるからもうフィルムには戻れないのです。しかし、変更したらついつい戻し忘れてしまうんですよね。この失敗は、プロのカメラマンなら誰もが一度はやっています。僕はしょっちゅう。
カメラメーカーの人に会う度に、液晶パネルに常に感度を表示するようにして、とお願いしているのですが、なかなか実現に至りません。僕に言わせれば、ホワイトバランスの表示なんかいらないのです。誰だって「オートホワイトバランス」で撮るわけですから(笑)。それよりも大切なのは感度。そう、感度表示なのです。
仕方なく、感度を100に設定して撮り直し。結局1時間のロスタイムです。
その後、高速を飛ばして西へ260キロ移動。大西洋の側にある目的の村へ入りました。
お〜、フランスもここまで来るとスペイン色が強くなりますね。白壁を基調とした家々の外観は、どこかスペインちっくなのです。
その後山の中を通って別の村へ移動しますが、疲れているため、何度も居眠り運転をし、ヒヤッとしました。
夕方訪れた2つの村は、観光地化が進んでいました。しかし撮影後、村の中で見つけたホテルにチェックイン。
目がぎょろっとしたオーナーのおばさんは何故か英語がペラペラ、チェックイン手続きは何ら問題なくできました。
面白い事に、フランスってどの宿もおかみさんが切り盛りしているんですよね。フランスって、何だか女性の方がしっかりしていそう。あっ、日本もそうですね。
夕食は近くのレストランに入ってみましたが、いや〜、こちらの方は大変、3人の従業員、誰も英語が出来ないのです。メニューの上から三番目を勘でオーダーしたら、ハムの盛り合わせが出来てきました。なかなか美味しかったです。

2006年8月 5日 (土)

フランスパンとおばさん

昔、フランス人は長いフランスパンを持って町中を歩いている、と何かの本で読んだことがありますが、これは本当でした。町でも村でも、多くの人がフランスパンを持って歩いています。
フランスに来て一つだけ理解できないのが、犬の○○○を路上に放置しておく、ということです。どんなに美しい町や村でも、実は路上には○○○だらけ。常に下を見て歩かないと、靴が大変なことになります。美に敏感な国民のはずなのに、どうして○○○の後始末だけは出来ないんでしょうか。
かといって、どんな田舎の村でも、公共のトイレが必ずあるんですよ。これには人間が大いに助かっています。
今日はスペインとの国境付近、ピレネー山脈の麓にある4つの村を取材しました。一つ一つが離れているので、とにかく移動が大変。まさに野を越え山を越えの世界です。
今日も宿探しで苦戦するだろうと考えていましたが、8時頃立ち寄った村のホテルで無事に空き部屋をGETでき、一安心。
当然オーナーのおばさんはまったく英語が理解できません。でも田舎って面白ことに「いいトシして暇している息子」が必ずいるものなんです。今日も「あんた、車ばかりいじっていないでこっちに来て手伝いなさい!」とおばさんの呼び出しが掛かり、彼の通訳によってチェックインがスムーズにいきました。
一泊46ユーロの古めかしいホテルでしたが、この宿は正解でした。とても清潔で、シーツもパリッとしており、いかにも日本人女性が好みそうな可愛らしい感じのプチホテルです。
夕景を撮っていたら、英語が喋れるフランス人のおばさんに声を掛けられます。「あら、あんた日本からきたの? 我が家を案内してあげるから、後でホテルまで迎えに行くわね」
まさか本当に来ないだろなあ〜と思っていたら、夜の9時過ぎ、おばさんが現れます。で、車に乗せられ、おばさんの家へ。村の中央にある豪邸でした。
どうやらおばさんは未亡人アーティスト。家の中の作品を片っ端から解説してくれます。1階まで来て、「あ〜やっと終わった〜」と安堵したら、今度はアルバムを持ち出して来て、世界各国でやった個展の状況を語りはじめました。もう勘弁してよ……って感じです。
おばさんの英語、所々フランス語が混じるので、とてもわかりにくいのです。最後は全部わかったふりをして「なるほど、それは凄いですね〜」と適当に相づちを打っておきました。
おばさんから解放されたのが10時半。

2006年8月 4日 (金)

ディーゼル車

6時間熟睡したのですが、体がだるくて仕方ありません。取材の中だるみです。
それでも気合いを入れ、8時から仕事をスタート。まずは町の近く(と言っても80キロ先)の村から撮影をはじめていきます。
で、今日は夕方までに4つの村を巡りましたが、心ときめく村もあれば、観光地化され俗っぽい村もありました。駐車場探しで苦労し、撮影中も観光客がじゃまで仕方がない村って、やっぱり写欲が半減しますね。
村を撮影していると、おじいちゃん、おばあちゃんがよく声を掛けてくるんです。何を言われているかさっぱりわかりませんが、たぶん建物の歴史を語っているんでしょう。
また、たまにフランス人の若い女性も声を掛けてくることがあります。言葉が全く理解できないとわかるとすぐに立ち去っていきますが、一体用件は何なんでしょうね。カメラのシャッターを押してもらいたいのか、お土産を買っていけという売り込みなのか、それとも純粋なるナンパなのか……とても気になります。
険しい峠越えをし、世界遺産で有名なカルカッソンヌに入りました。今日は金曜日。ホテルはどこも満室です。行く先々でノンの返事。
3時間ほど車を走らせたあげく、夜の9時、郊外でよーやく空き部屋がある安ホテルを見つました。トイレから強烈なアンモニア臭が漂ってくる部屋でしたが、寝る場所を確保できたので一安心。3匹のハエを部屋から追い出した後、ベッドに倒れ込みました。
さて、車の話。
やはりフランスはプジョーやシトロエン、ルノーのフランス車ばかり。そこにドイツ車が混じっているといった感じです。日本車は滅多に見掛けません。
ヨーロッパは8対2くらいの比率でマニュアル車ですが、フランスでは100パーセント、マニュアル車になります。フランス人でオートマチック車を運転しようとする人はまず一人もいません。というか、この国でオートマチック車は売っているのかな? あっ、トヨタのプリウスがあったか。
ちなみに日本では、ヨーロッパ車は故障が多い、と言われていますが、日本人はオートマチック車を買うからいけないのです。たぶんどのメーカーも、オートマチック車の開発は得意じゃないんでしょうね。輸出用に仕方なく造っているといった感じでしょうか。ベンツでもBMWでもボルボでもプジョーでも、日本でヨーロッパ車を買うなら、現地に習って、マニュアル車を選んだ方が絶対にいいのです。
そしてもちろん多くの車がディーゼル車。「クローズアップ現代」でもやっていましたが、今はディーゼル車の方が、燃費はいいし、パワーもあるし、排ガスもクリーンです。
これから日本でも、各メーカーが積極的にガソリン車からディーゼル車に切り替えていくということですが、僕はなんとなく日本にはディーゼル車は定着しないような気がしています。
ディーゼル車の問題点は、アイドリング時の微かなカラカラという音です。日本人は車にも静けさを求める国民だから、カラカラ音は絶対に気にするはず。まあでも日本人は天才だから、音がしないディーゼル車を開発するかもしれませんね。ディーゼル車が普及しはじめる数年後が楽しみです。
いずれにしても、ヨーロッパ車っていいですよ。何かこう、日本車にはない個性があるんですよね。トランスミッションは日本車以上にしっかりしています。
でもドイツ車もフランス車も、デザインはいまいちですね。どれもワンパターン。
僕はデザインで一番心ときめくのは、イタリアのアルファロメオです。例えば159。あの奇抜なフロントグリル、それにボディーの流れるようなラインは、見ていて溜息が出ます。そう、デザインに哲学を感じるのです。

2006年8月 3日 (木)

南国

目的の村を訪れながら南下していきます。もう光が南国の輝です。太陽が眩しく、体がどんどんと日に焼けていきます。
南部の大地は赤茶け、低木が茂り、どこか荒涼としています。村全体が石造りのため、カメラを向けていると、何だかメキシコかバハカリフォルニアを撮っているみたいだな、と何度も思いました。
夕方ペルピニャンに入ったので、早めにホテルを押さえてしまいます。残り1室。ちなみに翌日は満室でした。
一息ついた後に再び撮影に出掛け、夜9時まで頑張って仕事をします。
夜、どーしても中華が食べたくなったので、町中を走りチャイニーズを探してみます。でも見つかりません。そう、フランスって、チャイニーズがあまりないんですよね。
仕方なし、ホテルのレストランで何の感動もない料理を食べました。海外の料理って、3日も続けて食べているとどうしてこう飽きてくるのでしょうか。やっぱり日本人は日本食。あ〜、幕の内弁当か寿司かラーメンが食べたいです。

2006年8月 2日 (水)

地中海

山の奥深くにある村へ。対向車に注意しながら崖っぷちの道を走ること2時間、ようやく村に辿り着きます。でも一目見て、ガ〜ン。ここはバリバリの観光地でした。
それでも1時間ほど村の中を歩き回って写真を撮ります。
その後、違う道を走ってミヨーという町へ抜け、そこから10キロほど離れた村へ行ってみます。
ここは想像以上の素晴らしい村でした。崖にへばりつくように民家が建っているんですよ。とても小さな村でしたが、「今の時代、まだこんな村が残されているんだもんな〜。まいったなあ〜、まいったなあ〜、マイッチングマチコ先生……」とくだらないことをブツブツ呟きながら、シャッターを押していきました。
高速をひた走り、地中海沿いのモンペリエへ。ここまで南にやって来ると、大地はどこか枯れてきますね。
クタクタに疲れていましたが、近くの村に立ち寄ってみます。
駐車場で2ユーロ取られたので嫌〜な予感がしたのですが、案の定、ここも観光地でした。
まあでも石造りの村の雰囲気はとても素晴らしく、まあまあの写真を撮ることができました。
近くの町で見つけた33ユーロの安宿にチェックイン。安いだけあって、部屋はまるで刑務所のよう、匂いもきつかったです。
近くのスーパーで不味いサンドイッチとチーズとヨーグルトとビールを買い、夕食とします。が、数時間後、思いっきり腹を壊しました。
夜はたっぷり時間があったので、メール書きと機材清掃を念入りに行います。
さて今回も、持ってきた機材を紹介します。
メイン機はもちろんペンタックス6×4.5の中型カメラです。動物やスポーツや人物などにはデジタルの方が適していますが、風景を中心とした作品作りでは、絶対にフィルムでないとダメ。おそらく5年後も同じでしょう。
そして35ミリは当然デジタル、フィルムは使っていません。今回はキヤノンのEOS-30Dを持ってきました。このカメラ、軽いし、レスポンスが早いし、バッテリーの持ちがいいしで、とにかく素晴らしい一眼デジカメなんです。多くのプロカメラマンが推薦するだけのことはあります。というか、10D→20D→30Dという流れできているので、色々な意味で完成されているんですね。皆さん、30Dを買っても損はないですよ。
ちなみに10万円以下の一眼デジカメでは、ボディー側に手ぶれ補正機能が内蔵されたペンタックスK100Dがお勧めです。

2006年8月 1日 (火)

聖母像

残念ながら雨です。9時に宿をチェックアウト、さてどうするか、と暗い気持ちのまま車を走らせ、西へ向かいます。ドナウ川の場合、逆に雨や曇りでも構わず撮影するのですが、フランスの村は、やはり晴れていた方がいい。そこで今日はロケハンの日と決めました。
まずコンクへ向かいます。コンクはフランスの中で最も知名度が高い村の一つ、今回の旅のハイライトです。
こんな山の中に本当に村があるのだろうか……と険しい山道をずんずん行くと、突然村が現れました。おっ、これは凄いですね! コンクはやっぱり凄い。
もちろんここも観光地ですが、でもここなら観光客がたくさんいても許せる! それほど凄い場所なのです。
このような場所が、日本ではまだあまり知られていないし、もちろん日本人観光客はほとんど訪れません。理由は簡単。大型観光バスが入って来ることができないからです。
また、僕の心はますます浮き立ったいきました。なぜなら天候が回復してきたからです。ああ、何て自分は運がいいんだろう……と素直に喜びます。
5時、ロデズに戻ります。さて、今日の宿をどうするか。50キロ先の別の村へ向かい、小さなプチホテルで空き部屋を見つけ、チェックイン。
もちろんおじさんもおばさんも英語のえの字も喋れないので、部屋を確保するまで大変な苦労がありました。冗談抜きで大変なんです(笑)。
外はまだ明るかったので、引き続き村の撮影を行います。体はクタクタですが、やっぱり僕は写真が好きなんですね。どうしようもないくらい撮ることが好きなんです。
でも、このような言葉の通じない異国の地で、必死になって頑張っている自分ってやっぱり凄いかも……と思うことがあります。自分の行動力だけはもっと素直に誇っていってもいいのかもしれませんね。
そうそう、今日凄いことがありました。
夕暮れ時、ふらりと小さな教会に入ってみました。すると突然太陽が顔を出し、ステンドグラスを通った光が聖母像を明るく染め上げたのです。2〜3分続いたでしょうか。写真を撮った直後に日が陰り、太陽は二度と出ることはありませんでした。
僕は世界各地で不思議な体験をたくさんしていますが、今日の体験はまさに震えがくるほどでした。怖くもなりました。
何かこう、見えない力ってあるんですよね。この世に偶然なんてない。人の出会いだってそうだと思います。

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