AM2時のブルーモーメント
宿泊者はたった一人だけでもきちんとバイキングスタイルの朝食が用意してありました。少し感動します。
チェックアウト後、この町から西へ150キロほど行った所にある大西洋に突き出た岬へ足を運んでみました。車一台が通るのがやっとという崖っぷちの急な坂道を走っている時、対向車が来たので焦りましたが、どーにかバックで切り抜けました。バックで200メートル以上運転したのは初めてです。
岬はそれほど絵になりませんでしたが、せっかく来たのだからと数カット撮影。その後、東へ進路を取り、300キロほど移動しました。いくつものトンネルを抜け、フェリーにも乗りました。天候は、晴れ、曇り、雨、虹、嵐、強風と目まぐるしく変わります。1時間の中に、すべてがあるといった感じ。ホント、春の北欧って荒々しいですね。
30号線を走りフィヨルド越えを行いましたが、よくこんな所に道を造ったよなあ〜と感心するほど険しい山道でした。フィヨルドの景観も凄まじい迫力で行く手に迫ってきます。もちろんカナディアン・ロッキー以上の嶮しさです。
湖の畔に広がる小さな町に入りました。すぐにホテル探しを行います。3軒ありましたが、うち2軒はシーズンオフのためクローズ(観光シーズンは6月からです)していたので、残りの一軒にチェックイン。一泊650クローネ(13000円)でした。
だんだんと北欧のホテル事情がわかってきました。カナダでいう50ドルクラスのホテルが、こちらでは600〜700クローネのホテルに相当します。北欧で最も多いのが1000クローネ(2万円)クラスのホテル。街中のホテルはやはり1500クローネ(3万円)以上はしますね。
当然、各地に低価格のユースホステルもありますが、写真家は常に数百万もする高額な機材を持って旅をしています。だからドミトリーに宿泊するのはまず無理なんです。
ここ数年、クローネだけに限らす、ユーロもポンドもドルもカナダドルもどんどんと強くなり、円がますます弱くなっていますよね。これから先、日本は本当に大丈夫なのかな〜と心配で仕方ありません。
今、ヨーロッパ人が日本を訪れたら、1000円札なんかオモチャのお金のように感じるのではないでしょうか。
自動車や電気メーカーの例でもわかるとおり、今、日本の大企業は海外で商売し、利益を生み出しています。これからの時代、個人の写真家も、そのスタイルを真似ていかないと厳しくなってくるかもしれませんね。日本円だけの稼ぎだと行き詰ってくるような気がします。
さて、今日の夜も「仕事をしたくない病」に掛かっていましたが、12時半、気合いを入れて外へ飛び出しました。まるで冬のような寒さです。
それにしても不思議です。ブルーモーメントの時間がずっと続くのです。今日は2時まで撮影しましたが、当然空は青いまんま。そして3時過ぎ、ついに黒闇が訪れることなく、朝をむかえました。
あと少しで、ここも完全な白夜の季節に突入します。白夜になると当然ブルーモーメントは発生しません。無理して5月に北欧に入ったのは、そんな理由からでした。
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コメント
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吉村サン、北欧の夜通しの「ブルーモーメント」素敵ですね。空や空気が キリリとしています。
街灯の暖色の光が、ブルーモーメントの空を さらに引き立てます。
5月25日でも 山には雪があり、とても寒そうです。「仕事したくない病」なんて、吉村サンでも あるのですね。安心しました(笑)
山あり、谷あり、晴れ、雨・雪、嵐と いろんなことが ありますね。
投稿: サラ | 2011年1月 7日 (金) 00時55分
>個人の写真家も、そのスタイルを真似ていかないと
す、すごいことを考えますね。でも本当にそうかもしれません。どんな職業でも国際化と無縁のものなどあるはずもないですもんね。…うーん、とりあえず私もがんばろ。
投稿: アンリ・ルソー | 2007年5月29日 (火) 22時39分