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2007年7月

2007年7月31日 (火)

クリスマスモード

午前中は急ぎの仕事に追われ、マジで頭の血管が切れるんじゃないかと危機感を覚えるほどのパニックでした。こんな時に限って、ファックスの調子が悪いし、おまけにハードディスクが故障します。
先日のブログにも書きましたが、外付けのHDって、ホントよく故障するんですよ。皆さんも、大切なデータをHDに保存したからと言って、安心はしないでくださいね。あの2〜4万で売っているHDって、ある日突然壊れるんです。だからデータは3重、4重にバックアップを取るのが基本です。
お昼時、大急ぎで家を飛び出し、近くのレストランでランチ(5分で)。電車に飛び乗り有楽町へ。ビックカメラに立ち寄りHDの修理を依頼。その後、大急ぎで銀座のキヤノンへ向かいました。約束の時間に10分遅れて到着します。
Img_2773 今日は、キヤノンから新しく出たインクジェットプリンターPIXUS Pro9500と9000を体験する日です。持参したクリマスの写真データを、デジタルの達人Aさん指導の元、何枚か出力してみました。
デジタルの世界は勉強することが一杯あって大変です。本当は、写真家って、パソコンやレタッチ、プリントなどの作業をしない方がいいのです。それをやってしまうと、時間ばかりに追われ、写真家の軸である「撮ったり」「思考したり」する方が弱くなってしまうから、です。
だから僕も出来るだけ作品の後処理は自分でやらず、専門家に任せるようにしています。でも写真家は、最低限の知識は知っている必要がありますね。だから今日みたいに「トライ」してみるのです。
プリントの仕上がりを見て大満足。10色インクはやっぱり凄い。キヤノンさん、ありがとうございました。
年末に、山梨県の清里で、小さなクリマス展を行います。今日の作品の一部はそこで発表する予定。お楽しみに。

2007年7月30日 (月)

僕はわりかし用意周到な人間だと思うのですが、いつも忘れてしまう物が一つだけあります。傘です。
夜、都心で編集者の方々と食事をしたのですが、店を出たら大雨。「あっ、今日は傘を持ってないや」と途端に焦りはじめました。
Aさんが持っていた折り畳み傘を貸してもらったので事なきを得ましたが、仮に駅まで走っていたらびしょ濡れになっていたでしょう。
傘を置き忘れてしまう失敗もしょっちゅうです。春にユニクロで買った傘、玄関をいくら探しても見つかりません。よくよく考えてみたら、先日写真展会場に立ち寄った際、そのまま置いてきてしまいました。
ちなみに、傘の次に忘れるのが自転車です。時間に追われている時、駅まで自転車で行くんです。100円払って駐輪場にとめるのですが、帰り、自転車で来たことをすっかり忘れ、そのまま歩いて帰ってしまいます。
数日後、マンションに自転車がないのに気づき、「あっ、そういえば駅に置きっぱなしだった!」と途端に焦りはじめます。延滞料は1日100円。つまり5日置きっぱなしだと500円。
でも、管理人さんがいない週末にこっそり取りに行くという抜け道もありますが……。

2007年7月29日 (日)

選挙の帰りに

週末は、たまりにたまったメールのレス書きです。
夕方、気分転換に選挙に行きました。僕には党なんて関係ない。やはり政治家になる人って、頭のいい人間じゃなきゃダメだと思うのです。そんなことを考えなら、ある方に一票入れました。
帰り道、すぐ近くにあるマツキヨで人だかり。どうやら閉店セールのようです。
海外取材に行く前は決まってこのマツキヨに立ち寄り、歯ブラシや携帯用シャンプーを買っています。で、今日はチャンスとばかりにまとめ買いしようとしたら、30%OFFは化粧品と薬のみでした。
海外取材の前にはカロリーメイトも大量買いします。とても安くなっていましたが、残念ながら売り切れ。
それにしても店内は凄い人。どの棚も商品スケスケで、レジには長〜列が出来ていました。
マツキヨがなくなるのは残念ですが、次に何が出来るのか楽しみでもあります。
ちなみに近所では、2軒のレストランが開店準備をはじめています。都会の飲食業って、浮き沈みが激しいですね。流行っているお店はひと握り。その反面、マックや吉野屋のようなチェーン店は何年経っても安泰です。人間って、全国統一の味には弱いんですね。

2007年7月28日 (土)

気になる商品

いま、気になっている商品が二つあります。一つは、体につけているだけで蚊を寄せ付けないというおでかけカトリス。これ、効果抜群だとしたら、カナダ取材できっと役立つでしょう。また、カナダ人へのプレゼントにも喜ばれそうです。
そしてもう一つは、風呂場に置くだけでカビの発生を抑制できるという金の洗面器。実に嘘っぽい商品ですが、堂々と売られている所をみると、やはり効果があるのかもしれません。
この二つの商品、実際の所、どうなんでしょうか?

2007年7月27日 (金)

船橋へ

Img_2711 今日は「旅行説明会・船橋」と書かれていました。そこで朝9時、総武線に乗って千葉県の船橋へと向かいます。
上り電車は超満員のすし詰め状態。でも僕が乗った下り電車はガラガラ。この差って、すごいですね。
僕は満員電車が苦手です。だからもしサラリーマンになるとしたら、絶対に千葉にある企業に就職するでしょう。仮に都心にある企業に就職したとしても、始業時間を満員電車に乗らない時間帯に設定してもらいます。
船橋に到着。生まれて初めて訪れる場所なので、駅前の風景を見て感動します。西武デパートも東武デパートもあるんですね。こぢんまりした住みやすそうな街でした。
Img_2713 10分ほど時間があったので、コーヒーでも飲もうかと思い、近くのドトールに入ります。でも満席。真向かいにあるロッテリアに入ったら、ガラガラでした。これまたすごい差です。店内に流れていたあみんの「待つわ」を聞きながら、リラックスモードで美味しいアイスコーヒーを啜りました。
10時から船橋勤労市民センターで旅行説明会が始まります。今日も約50分、カナダ東部の紅葉の魅力を熱く語りました。紅葉って、時期が難しいけど、運良くピーク時にぶつかれば、凄まじい感動が待ち受けているのです。
11:30、旅行説明会は無事終了。総武線に乗って12時には仕事場に戻ることが出来ました。

2007年7月26日 (木)

大宮へ

朝起きたら、「さて今日は何をする日だっけ?」と手帳を見るのが僕の日課です。
今日は「旅行説明会・大宮」と書かれています。そこで午後、電車に乗って埼玉県の大宮へ向かいました。
大宮を訪れるのはこれで2回目。カメラマンとして駆け出しの頃、ある所からスライド上映会をしてくれないかという依頼があり、足を運んだのが最初でした。それ以来だから実に18年ぶり。
大宮駅に着いてビックリ。今の大宮は、東京と何ら変わりのない大きな街でした。
Img_2704 会場となるソニックシティへ向かいます。少し時間があったのでランチでも食べようかと思いお店を探しますが、ソニックシティの周りって、ありそうでないんですね。
軽めのパスタにしようコーヒーショップに入ったらタバコの煙が充満していたのでやめ、近くのステーキ屋に入ったら調理の煙が充満していたのでやめました。どちらも水が運ばれた時点で、「やっぱ、出ます」と言って店を後にしたのです。
夜だったら全然気にしませんが、やはりモーニングやランチはさわやかな空気の中で食べたいなと、自然派カメラマン吉村和敏は常々考えているのです(笑)。
で、結局ランチはそごうの中にあったパスタ屋にします。パスタは量が多く、味もまずまずだったので、満足気分を味わいました。
ソニックシティの会議室で2時から旅行説明会がはじまります。たくさんの人が集まりました。僕は約45分間、カナダ東部の紅葉の魅力を語ります。
5時、江東区の仕事場に戻りました。外は土砂降りの雨。
Img_2706 クランキーチョコを1枚食べ、大宮駅前で無料で配っていた「アセロラ早摘みC」をグビッと飲んだ後、たまりにたまった仕事に取りかかります。ふ〜、今日も朝までかな……。

2007年7月25日 (水)

都電跡

一週間がホント早いですね。TSUTAYAでビデオを借りても、いつも返し忘れてしまいます。そのたびに延滞料200円を払う結果に……。
Img_2507 出掛けにTSUTAYAに立ち寄る時は、マンションの西の方にある緑道を歩いて亀戸駅まで行きます。今日もこの緑道を歩いていたら、レール跡と何やら説明文が書かれたボードを発見。歩みをとめて読むと、何とここには昭和47年まで都電が走っていたという事実を知りました。
江東区の亀戸や大島は何の面白味もない町ですが、今日は過去の時代に想いを馳せ、今住んでいる場所が少しだけ好きになりました。

2007年7月24日 (火)

西へ

ここ10日間くらい東京はずっと雨&曇り。そう、今年のフランスもまさにこんな感じの天気だったのです。
で、今日は朝から快晴。朝目覚めた時、久しぶりに清々しい気分を味わいました。「写真を撮りに行きたい病」に掛かりますが、今日も仕事が詰まっているので、ひたすら我慢、我慢です。
Img_2695 ある仕事があったので、東急田園都市線に乗って二子玉川の先まで足を延ばしました。東京の西の方って、やっぱりいいですね。僕の住んでいる江東区、以前住んでいた板橋区とは、根本的に何かが違うんです。
車窓から外の風景を眺めながら、緑が多いからかな、大通りが少ないからかな、お金持ちの家やマンションが多いからかな、駅のホームに開放感があるからかな……と、あれこれとそのワケを探りました。
都心に戻り、夜は編集者のAさんと蕎麦屋で一緒に食事+お酒です。流行の最先端で生きている方の話は新鮮で、そして驚きに満ちているので、僕自身、学ぶことがたくさんありました。
アーティストは、世間知らずの人間になりがちです。もちろん僕も、海外にいる時の日本の情報は、頭の中からスポッリと抜け落ちています。特に芸能人の名前がよくわからない。スバルのCMに出演している妻夫木聡、沢尻エリカも、今日、ようやく覚えました。

2007年7月23日 (月)

写真ブーム

写真家のHABU氏、相原氏、内田氏のトークショーが行われていたので、夜、フォトエントランス日比谷へ。僕は最後に少しだけ飛び入り参加しました。
トークショーには50人あまりの写真ファンが集まっていました。そう、今は写真を趣味とする人、特に女性がたくさんいるのです。
そして面白い事に、そんな女性たちはカメラの機種に拘りがない。クラシックカメラだったり、ポラロイドだったり、中古で買ったニコンFM2だったり、クラッセだったりと、千差万別。その中でも一番人気なのが、二眼レフのローライです。多くの女性が、持っているだけで「格好いい」「お洒落」「幸せ」と言います。
いずれにしても、共通して言えるのは、みんなフィルムカメラだということ。「やっぱ、写真の面白さはフィルムよね」と言います。
この、女性を軸とした写真&カメラブーム。おそらく、カメラをファッションの一部として捕らえているからでしょう。確かに、肩からさりげなくクラシックカメラをぶら下げ、スナップ写真を撮っている女性って、とても格好いいですよね。
いつもカメラを持ち歩くって、簡単そうで、難しいのです。僕も毎日写真を撮らなければいけないのですが、カメラは重いので、いつも仕事場に置きっぱなし。
さりげなく肩からぶら下げるカメラは、ライカM7あたりが一番格好いいのですが、でも高くて買えない(笑)。
で、今日は自宅に戻ってから棚をガサゴソと探り、もう何年も使っていないカメラを引っ張り出してみました。選んだカメラはニコンF3とマミヤ7です。
Img_2702 暇な時間が出来たら、このカメラを肩からさりげなくぶら下げ、東京のスナップ写真でも撮ってみようかな、と考えています。

2007年7月22日 (日)

充電器

仕事場のポストには雑誌の山。20日発売の写真雑誌でした。
写真雑誌は、新製品の発売を知ったり、新製品の機能をチェックしたりと、貴重な情報源でもあるんです。
今月は一つ、気になる商品がありました。それはキヤノンから出たフォトストレージです。フォトストレージとは、撮った写真を次々と蓄積できる、いわゆる作品の仮倉庫のようなものです。
キヤノンなので使い勝手は最高だと思いますが、特に「あっ、いいな」と感じたのは、フォトストレージのバッテリーが一眼デジカメ30Dや5Dと一緒ということでした。つまり充電器を共有できるのです。
Img_2694 取材時、結構かさばるのが、この充電器なんですよね。パソコン、プリンター、デジカメ、フォトストレージ、携帯電話……と、あのヨウカンのような箱とコードをすべて持っていくとなると、これだけで小さなカメラバック一つ潰れます。
だから僕は、すべての電化製品に対応出来るマルチ充電器があればどんなに便利だろう……といつも考えています。
ここ数年、「海外に持って行ける機材をいかに小さく軽く出来るか」かが最大のテーマ。これって、カメラの機能以上に大切なこと。
まあ、一番の厄介物といえば、重いマックのノートパソコンですが(笑)。

2007年7月21日 (土)

6対4

僕は写真家なので普段は取材する方ですが、たまにインタビュー取材を受けることもあるんです。そんな時に必ずと言っていいほど、「フィルムとデジタルの使用比率はどのくらいですか?」という質問を受けます。
もちろん旅や被写体によって違いますが、1年のスパンでみた場合、6対4くらいでしょうか。もちろん6の方がフィルムです。
今回のフランス取材もそのくらいの比率でした。
Img_2692 で今日は、フランスで撮影したブローニーサイズ(220)のフィルム70本をライトテーブルの上でチェックしたのですが、う〜ん、やっぱり風景はデジタルよりもフィルムの方が数倍もいいですね。深みというか、コクというか、作品としての力の強さが全然違うんです。(もちろんデジタルでも5000枚ほど撮影しています)
近頃僕は、デジタルの最大の弱点は、カラーバランスではないか、と思うようになりました。例えば緑一つにしても、どう頑張っても忠実な色再現が出来ないんです。そのデータを印刷すると、ますます色転びをするようになる。そう、まだまだ写真家の持つデータと、印刷技術との「結婚」が上手くいっていないのですね。デジタルで撮影された写真集や雑誌などのグラビアを見ると、「う〜ん、何かが違う」という違和感を受けるのはそのためです。
しかし、粒状線やシャープネスは、もちろんデジタルの方が優れています。近頃僕は、デジタルカメラは、モノクロ写真に最も適しているのではないだろうか……と考えるようになりました。ここ数年で様々なモノクロ写真展に足を運びましたが、やはりフィルムより、デジタル+インクジェットの組み合わせの方が質は数倍も上です。
デジタルはまだまだ発展途上。僕はこれからも銀塩カメラと一緒に一眼デジカメを使い続けますが、今後のデジタル一眼に望むのは、色彩の忠実な再現力ですね。もちろん画素数は、1000万画素以上あれば十分です。

2007年7月20日 (金)

平塚へ

旅行説明会にゲストスピーカーとして呼ばれていたので、今日は神奈川県の平塚まで足を延ばします。
平塚はきっと川崎の側だろうと思っていたら大間違い。仕事場を出る前にヤフーの「路線」で調べたら、何と横浜よりも先、小田原の手前でした。
これは大変なことになったぞと、大急ぎで仕事場を飛び出し、亀戸駅から総武線に飛び乗ります。1時間半後、どうにか約束の時間に遅れることなく、会場となる平塚のホテルに入ることができました。ホッと一安心。
Img_2501 予定通り2時から旅行説明会がはじまります。10分後、僕の出番。秋の東部カナダ(主にローレンシャンの紅葉)について、美しい写真を見せながらいつもの調子で熱く語りました。
4時、説明会は無事終了します。平塚は生まれて初めて訪れる場所なので、少し町や海を見学するつもりでしたが、ふと次の予定があることを思い出し、大急ぎで東海道線に飛び乗りました。
日比谷線で六本木へ移動。ある創作料理のレストランで、以前仕事でお世話になったAさんBさんと合流。お酒を飲み、料理を食べながら、色々な話をします。世界の国々や航空業界に詳しい方々(というかその道のプロ)なので、聴く話のすべてが新鮮。
ここ数年、海外の空港へ行くたびに、名も知らぬ航空会社の飛行機がいっぱい目につきます。そんな、いわゆるローコストエアラインの詳細も詳しく教えてもらうことができました。

2007年7月19日 (木)

カメラバッグ

写真家はいつもカメラを携帯していますが、そのカメラを入れるカメラバッグもいつも一緒です。
カメラバッグは、僕のペースで使い続け、寿命はおよそ3年。生地がフニャフニャになり、ファスナーが壊れ、どこかしら糸が綻んでくるのです。
この20年間、アメリカ製のカメラバッグを使っていました。全く同じ物を3年おきに買い換えていたので、トータルで6個購入したことになります。このカメラバッグはそれほどよかったし、これ以外のバッグを使うことなど考えられませんでした。
で今使っているバッグもそろそろ3年。だいぶくたびれてきたので、また新しいバッグを買おうと思い、写真量販店へ足を運びました。
いつものバッグ(定価43000円)を持ってレジに行こうとしたら、日本製のImg_2510 14000円のカメラバッグが目につきます。大きさも、収納スタイルもすべて同じ。もちろんプロ仕様です。
「これって、どうなんですか?」と店員に尋ねたら、まったく問題ないと思いますよ、という回答。カメラバッグは消耗品。だったら、仮に1年で壊れるとしても、このバッグを使う意味があるのではないか。よしこのカメラバッグを使ってみよう! というプロの人が増えていることも教えてくれました。
なるほど、言われてみれば確かにそうですね。もしこの日本製のカメラバッグが3年持ったとしたら、まさにめっけ物です。
アメリカ製か日本製か随分と迷いましたが、結局、安い方を選びました。さあ、何年持つでしょうか。案外と3年以上持ったりして。
いずれにしても、バッグがダメになった時点で、このブログに書きますね。

2007年7月18日 (水)

10対1

今の時代、写真をやってみたい、写真が趣味です、プロになりたい、という女性がたくさんいます。
そんな方々から、「私の写真を見てください」とお願いされることもしばしばですが、今日もある打ち合わせの席で、ある方の写真アルバムを見ることになりました。
実はこの方の写真を見るのはこれで2回目です。前回は写真を見ても何も感じませんでしたが、今回は「おっ、これはいい」と素直に思いました。そう、この数ヶ月で技術が飛躍的に向上していたのです。毎日写真の事を考え、日々努力しているからですね。
今までたくさんの写真を見てきましたが、脈がありそうだなと思うのは、10人に1人くらいでしょうか。
以前、カナダ出身のスティーブ君という友達がいました。彼は日本の英会話学校で講師をしていたのですが、僕が「あれって、本当に効果あるの?」と尋ねると、「う〜ん、多くのOLはお遊びで来ているとしか思えないけど、10人に1人くらいは飛躍的に向上する人がいるよ」と言っていました。そんな人は1年足らずで英語がペラペラになり、やがて留学をし、英語を生かせる職につくそうです。
写真展の前に案内状を出しますよね。今までの経験から、その時に都合がつき、実際に足を運んでくれるのは10人に1人くらいです。僕自身も、友人や知人から写真展の誘いがたくさん寄せられますが、実際に行くのは10のうち1つくらい。
よく「10対1の確率」と言いますが、これって本当のことだと思います。

2007年7月17日 (火)

もしHDが壊れたら…

Img_2498 今日は外回り。約3週間ぶりの平日なので、立ち寄るところがたくさんあります。最後にフォトエントランス日比谷に足を運びました。フィルムカメラ・クラッセを使って撮影した作品のグループ展を観るためです。
僕も6点の作品を出品しています。うち3点は新たにプリントした写真。仕上がりを目にするのは今日が初めてでした。
どの写真家の作品を観ても、コンパクトカメラでここまで撮れるのか……と驚かれると思いますので、もし日比谷に出る用事がありましたらお立ち寄りください。
その後、近くのビックカメラへ。そこで500ギガのハードディスクを1台買いました。
実は近頃、怖いんです。どーうしようもないくらいに怖い。怖いのはデータの保管に関してです。
先日のブログにも書きましたが、カメラマンって、作品データが増えていく一方ですよね。その保管場所となるのは外付けのハードディスクですが、もしそれが壊れたらどうするか……という不安を常に感じています。
ハードディスクの故障によって、5年10年と継続してきたプロジェクトが一瞬でパーになってしまうのです。
ご存じのように、どのハードディスクも10年は持ちませんよね。毎日使っていると2〜3年でダメになります。加えて、雷などの天災もあります。我がマンションに雷が落ちたら、ACやモデムを伝わって来る超過電流で一発でアウトでしょう。あと、HDを落としたらどうするか。水に濡らしたらどうするか、盗まれたらどうするか……など不安は山積みです。
今、全く同じデータを2箇所に保存しています。それではあまりに不安なので、今日は3つ目となるハードディスクを手に入れたのでした。データをコピーし終えたら、ケーブルを接続せずに少し離れた場所に保管していこうと考えています。(カメラマンの中には、1つのデータをその都度実家に送ったりする人もいます)
いずれにしても、このデータ管理って、カメラマンにとっては深刻な問題ですね。

2007年7月16日 (月)

2周年

あっ、気がついてみたら7月3日はもう過ぎ去っていました。7月3日、何の日か分かりますか? そう、このブログの誕生日です。
2年間、よく続きました。1日も休んでいませんよ(笑)。
今の時代、企業は「ホームページ」、個人は「ブログ」になってしまいましたね。
思い起こせば今から3年前、僕はブログのブの字も知りませんでした。
今ニューヨーク在住のNさんと食事をした時に、アメリカで流行っているブログの事を教えてもらいました。「更新が簡単」「面白い」「人に何かを伝える力がある」という言葉にピンときた僕は、手帳に「ブ・ロ・グ」と書き留めました。
それから1年後、雑誌「CAPA」とペンタックスから話があり、初めて1ヶ月間の写真ブログにトライしてみたのです。確かヨーロッパやカナダから毎日写真入り日記をアップロードした覚えがあります。
その仕事が終わってからもブログ熱は冷めず、ある日、「よし、自分でもやってみるか!」と決意し、7月3日の開設に繋がっていきました。
というわけで、これからも毎日更新します。1日も休まずに。
Img_2477

2007年7月15日 (日)

台風接近

台風が接近中とのこと。東京は雨、曇り、晴れが交互に訪れました。そうまさにフランスもこのような激しい天気だったのです。
今日の午後、有楽町のある旅行会社で、「吉村和敏、ローレンシャンの秋の魅力を語る」のトークショーが予定されていましたが、台風接近のため、中止となりました。
このトークショー、10名限定だったので、新聞と情報誌の告知が優先となりました。僕も色々な仕事をやっていますが、すべてブログで発表できるというわけではないんです。いつも先方と調整しながら、慎重にこのブログで告知を行っています。
そうそう、先日コメント欄にも書き込みがありましたが、今、フォトエントランス日比谷でグループ展が行われています。僕のスナップ写真も何点か出品されているはず。
お時間がありましたら是非お立ち寄りください。僕も来週どこかで立ち寄るつもりでいます。

2007年7月14日 (土)

新製品

夕方、秋葉原のヨドバシカメラへ。さすがに3週間も間をあけると、幾つか新製品が並んでいました。
今、ウインドウズのモバイルは、軽さ合戦ですね。マックの場合、そんなのお構いなしにノートパソコンを製造しているので、ウインドウズユーザーがとても羨ましいです。
でも、マックの気持ちもよく分かるんです。海外では、小さなノートパソコンはまず売れません。外人は、軽さなんか誰も気にしない。空港や機内、ラウンジでパソコンを持ったビジネスマンをよく見掛けますが、よくもまあこんな大きなのを持ち歩いているな〜と感心するほど、ビックなノートを携帯しています。
おそらく彼らは、キーボードが少しでも小さくなると使えないんでしょうね。それに海外では車での移動が中心となるので、大きくても別に構わないのです。
このところ、一眼デジカメには新製品がありませんね。夏のボーナス商戦を狙って各社からパンチのあるカメラが出現すると予想していましたが、見事に外れました。
おそらく秋です。各社から「おおっ、これは欲しい!」と唸り声を上げてしまうような機種が続々と発表されるでしょう。9月か10月頃にリリースがあり、11月に発売開始というパターンだと思います。
写真家は新製品のマル秘情報を知っている、というのは大きな誤解です。僕は全然知りません(笑)。今どのメーカーも、記者発表までは秘密保持を貫いているんですよ。
新製品と言えば、近頃の車雑誌って、実にいい加減ですよね。単なる編集部の予想だけで、CGでリアルな新車のイメージを作成し、それでグラビアページを作っている。モーターショーは秋なのに、もうグラビアでモーターショー特集をやっている雑誌もあったりします。
映画でも何でもそうですが、CGって、調味料のように隠し味で使えば作品に深みが出ると思うのですが、CGだらけだと逆に食傷ぎみになる気がします。
だから僕は、CGで誤魔化しながら読者の気を引こうとしている車の雑誌は、極力買わないようにしています。

2007年7月13日 (金)

東京着

Img_2467 朝7時50分、便は定刻通り成田に到着します。成田は濃い霧。日本も天気が悪そうですね。
重い重いカメラバッグを持ってターミナルへ。33キロちょうどのスーツケースを受け取った後、いつも通りリムジンバスを使って自宅へ戻りました。
午後、ある社で打ち合わせです。当日の打ち合わせって、一見大変そうに見えますが、実は全然苦じゃないんです。時差で目が冴え、頭が冴えている。そして仕事が「睡眠防止」に繋がるので、日本時間に早く適合することが出来ます。
さて、僕が帰国日に必ず行うこと。それは撮影データの移行です。
撮影した作品データはすべてノートパソコンの中に入っているのですが、それを自宅のパソコンに接続したハードディスクに書き込むという作業。これが終わった時点で初めて、「ふ〜今回の取材も無事に終わった……」と安心出来るのです。
データは、同じデータを2台のハードディスクにわけて保存しています。多くのカメラマンは4台です。僕も早く2台プラスしたいのですが、また20万30万の投資になるので、なかなか重い腰があがりません。
逆にDVD-Rに焼いている人はほとんどいません。理由は、1枚の容量があまりに少なすぎるから。最初の頃はせっせと焼いていたのですが、あまりに時間が掛かり、枚数が増える一方なので、途中からやめてしまいました。
でもやはり、理想はディスクに焼き、形として残していくことですね。今何かと話題のブルーレイやHD-DVDって、静止画にも使えないのかな……。今度調べてみるつもりです。

2007年7月12日 (木)

フラガール

朝4時に起き、その後チェックアウト。5時にルフトハンザのカウンターでチェックイン。AM6時、便は定刻通りリヨンを飛び立ちます。
Img_2460 1時間後、ドイツ、フランクフルトに到着。ここで約6時間の乗り継ぎ便待ち。
何故朝一のフライトになったかわかりますか? 単に8〜10時台の便に空席がなかったからです。10ヶ月も前に予約を入れてもこの状況。マイレージで取得出来るシートって、とても数が少ないんです。(ビジネスクラスでも、マイレージ用は2席くらいしか用意していないんじゃないかな)だから皆さんも無料航空券をゲットする時は、早め、早めに予約した方がいいですよ。僕はいつも6ヶ月〜1年前に予約を入れています。
どの空港でも、ファーストクラスは、ファーストクラス専用ラウンジというのがあります。フルコースを食べることが出来るレストランはもちろんのこと、仮眠ルームも、シャワールームも、マッサージルームもありました。
PM1時、成田行き直行便は定刻通りフランクフルト国際空港を離陸。
帰りは、ファーストクラス16席はすべて満席でした。往復70〜90万もするチケットを平気で買える人って、一体どんな人たちだろう……と、興味津々で周りを観察してみます。
日本のおじさんたちは、会話などから推測し、ある業種(商社ではない)だということがわかりました。この業種、きっと海外出張の時、部長以上はファーストクラスと決められているのでしょう。
ちなみに僕の隣は、酒臭く加齢臭プンプンの日本のオヤジでした。でこのオヤジの席、運悪くデスクライトが故障していたのです。スチュワーデスを呼びつけ、「高い金払って乗ってやってるのに、この不備はなんだ! 文藝春秋が読めんじゃないか!」とネチネチとお説教をしていました。
「オイオイ、航空券はあんたの金じゃないだろ、会社の金だろ」と突っ込みを入れたくなりましたが、それにしても日本のオヤジたちのネチネチって、嫌ですよね〜。
こんな時、外人だったら、「しょうがないな、今日は星明かりで本でも読むか」と洒落た一言を言ってその場は終わりです。
そんなネチネチオヤジが隣にいるのが何となく嫌で、フルフラットシートでも熟睡出来ませんでした。
仕方なく映画を観ます。数ある中から「フラガール」を選びました。
確かに素晴らしい映画ですね。感動しまくりです。いや〜、本当に凄い。今年観た映画の中で間違いなくナンバーワンです。というか、僕が観た邦画の中でもナンバーワンになるのかも。
映画でも、小説でも、音楽でも、絵画でも、感動って色々な所に落ちていますよね。僕は普段の生活の中で、そんな感動を見つけていくのが大好きです。

2007年7月11日 (水)

再びリヨンへ

もちろん今日も曇り雨。チェックアウト後、100キロ先にある村(昨日ステーキを食べた村)を再訪してみます。着いた途端タイミングよく雨が上がったので大急ぎで撮影。
その後、高速に乗って400キロ東へ移動、リヨンに入ります。街の近くに撮りたい村が一つあります。行こうとしら案の定、道に迷いました。交通量が多い大都市での運転って、ホント大変。ここで大切なのはドライビングテクニックではありません。「カン」と「度胸」です。もし道に迷ったら、とにかく交通量の少ない郊外まで行ってみる。そこで地図を見て現在地を確認し、Uターンするのがコツ。
夕方5時、どうにか村に到着しました。1時間半ほど村の中を歩き回って撮影。全く期待していませんでしたが、それはそれは素晴らしい素朴な村でした。
近くの街から高速に乗り空港を目指します。この道で大丈夫かな〜と不安いっぱいでしたが、どうにか一発で空港に辿り着きました。レンタカー返却時、会社の人は、「ミスター吉村、キミは一体何キロ走ったんだ!」と目を丸くして驚いていました。今回、レンタカー代よりガソリン代の方が高くついたかも。
空港ホテルにチェックイン。一泊207ユーロもしましたが、利便性を考えると仕方ないですね。
レストランに入り、ビールを飲みながら、まともな食事をとります。後半は天気が悪かったので取材成果は80点。いずれにしても3週間、何事もなく無事に終わったので一安心。
店内には20人ほどいましたが、みんな赤ワインを飲んでいました。あっ、子供も飲んでいる! そう、フランスではワインが水代わり。ビールを飲んでいるのは僕くらいでした。

2007年7月10日 (火)

ステーキとピザ

残念、今日も雨でした。これで10日中、9日間が雨だった計算になります。日本の梅雨よりヒドイですね。天気が悪いので心なしか食欲もなく、朝食のほとんどを残しました。
チェックアウト後、30キロ先の村へ行ってみます。雲が流れ、晴れ間が顔を覗かせた一瞬を狙ってシャッターを押しました。このような日は常にイライラしているので、精神的にかなり疲れます。
Img_244250キロ先の村へ。ここでも同じような感じで雲と睨めっこをしての撮影となりました。写真では晴れているように見えますが、これも一瞬の青空なんです。
ちなみにこの村、僕好みの村でした。「あっ、いいな」と感じる村は、10個中1個くらいでしょうか。
80キロ先の村へ行くと、今度は大雨になりました。空腹感を覚えたので、村に一軒だけあったレストランに入ります。最初、傘のあるテラスで食事が運ばれて来るのを待っていたら、軒下でワインを飲んでいるおじさん連中に「そこは雨に濡れるだろ、こっちに来なよ」と誘われ、相席となりました。
Img_2446 おじさんたちは英語が全く喋れないのですが、会話ってどうにかなっていくんですよね(笑)。4人でデジカメの話をしました。
フランス人はたとえ車で来ても食事の時は必ず赤ワインを飲みます。僕もさかんに勧められましたが、「すみません、アルコールは全くダメなんです、、、」と嘘をつき、辞退しました。やはり飲酒運転は……
Img_2448 いつもメニューが読めないので、「どれにしようかな……」とカンで料理を決めるのです。今日は上から3番目。で、出てきた料理はステーキでした。
そのステーキはとっても美味しかったのですが、おじさんたちに勧められて食べたチーズが異様に臭く、食後、気持ち悪くなりました。あのチーズは一体何だったんだろう……。
おじさんたちと別れた後、広場に車を停め、雨が上がるのを待ちます。夕方5時まで、つまり3時間待ちましたが、今日は晴れないなと判断。120キロ先にある別の村へと移動しました。
Img_2450 そこで見つけた素朴なホテルにチェックイン。オーナーのおばさんに「毎日雨ばかりで嫌になりますね」と言うと、「今年、旅行者の多くはみんな南フランスへ行ってしまったようね。毎日暇で仕方ないわ」とぼやいていました。
夕方(といっても8時)、雨が止んだのでその村の撮影に入ります。
Img_2456 9時過ぎに夕食。きっと脱サラしてはじめたのでしょう。広場にはカップルが営業する移動用のピザ屋があったので、一枚オーダーして食べました。

2007年7月 9日 (月)

今日も雨

う〜ん、まだ曇りです。朝食を食べながらも実に複雑な気持ち……。
そうそう、このホテルのオーナーのフランス人、完璧を絵に描いたような人です。頭の回転が早いし、とってもフレンドリーだし、もちろん英語は流暢だし、俳優のように二枚目だし、そして動作が機敏できれい好き。朝食バイキングの準備を見ていても、実に要領よくこなし、移動の途中にサッとテーブルを拭いたり、ロビーの客の動きを予測してすかさずカウンターに足を運んだりと、そう、常に先を見た行動をしています。会社では出世し、そして独立していくタイプですね。
外国では滅多に尊敬する人とは出会わないのですが、このオーナーには頭が下がりました。
9時、ホテルをチェックアウト。まずは昨日時間を潰した村へ行ってみます。曇り時々雨ですが、たまに青空が出ることもあるんです。そのわずかな時間を狙ってシャッターを押しました。
Img_2432 次の村も同じ状況。そして3つ目の村へ向かっている途中、何と滝のような雨が降りました。でもその雨が上がると、青空が戻って来ます。う〜ん、今年のヨーロッパの天気は何なんでしょうね。気性の激しい人とお付き合いしているような感じです。
よって、3つ目の村では、まあそれなりの写真が撮れました。
その後もう一つ別の村を取材し、今日の仕事に終止符を打ちます。時刻は9時。ふ〜、よく働きました。
西へ向かって車を走らせていたら、大通り沿いにアメリカのモーテルのような宿を発見。早速ドアをノックすると、一泊37ユーロで空き部屋ありとのこと。すぐにチェックインします。フランスは何処に行っても宿が簡単に見つかるので大助かり。北欧とは違います。
夜は近くのマックで夕食。フランスもマックだらけです。

2007年7月 8日 (日)

ヴィッツの燃費

Img_2428 目が覚め、さて今日の天気は……と期待に胸を躍らせてカーテンを開けたら、ガ〜ン、大雨でした。それも雷を伴う凄まじい激しい雨。今年のヨーロッパはダメですね。昨年もダメだったけど、今年はもっとダメです。宿にいても仕方ないので、朝食後外に出て、100キロほど先にある村へ足を運んでみました。村に着くと、駐車場に車を停め、雨が止むのを待ちます。
2時間待ち、4時間待っても、天候はいっこうに回復しません。今日は無理だなと結論を出し、町の宿に戻りました。
今日は書くことがないので、車の燃費の話。
海外でも国内でも取材の時は、毎日1〜2回はガソリンを満タンにします。今回の取材も1万キロ以上行くことは間違いない。カメラマンの車は1年で10万キロが当たり前です。
トヨタのヴィッツ、やけに燃費がいいなと思ったので、早速計ってみることにしました。タンク容量は30リッター。最後のギリギリまで走らせてみたら、何と走行距離は600キロを突破しました。単純計算で、リッターあたり20キロ! す、すごいですよね〜。もちろんプリウスより燃費がいいです。
でも、ヴィッツのようなガソリン車ってここヨーロッパでは珍しいんです。主流はディーゼル車。ベンツもBMWも、僕が世界一美しい車だと思っているアルファロメオ159も、そのほとんどがディーゼルです。確かに色々な意味でディーゼルの方が優れていると思うのですが、あのアイドリング時のガラガラ音はやっぱり抵抗ありますね。
さて、夜はもちろんチャイニーズレストランへ。今日はオーナーらしきおばさんが握手で迎え入れてくれました。3日も連続で来る人間って、きっと地元ではいないのでしょう。
最後、15ユーロ払って立ち去る時、「明日の朝、この町を出発します。3日間ありがとう」と英語で別れの言葉を述べましたが、3人は全く理解していない様子でした(笑)。

2007年7月 7日 (土)

チャイニーズで夕食

雲が多いけど、ようやく晴れです。待ったかいがありました。
まずは15キロほど先の村へ。崖の上にあるので期待して行ったら、バリ観でした。それはそれでいいのですが、村の中を歩いても絵になる被写体が見つかりません。
あまり気分が燃えない時、決まって何か失敗をやらかすのです。今日も塔を撮ろうとしたら三脚のロックが十分ではなく、不意にカメラがガクンと頭を垂れ、ファインダーの突起が眼球に直撃しました。これ、痛いんですよね〜。その後1時間ほどボロボロと涙を流し、ウンウンと言いながらの撮影になりました。眼球に傷がついていないか心配。まだ視界がぼやけて見えるので、帰国後すぐに眼科へ行くつもりです。(この失敗、しょっちゅうやってしまうんです)
Img_2422 昼頃、次の村へ。険しい崖にへばり付くようにある村でした。でもここも観光地。というかすぐ横に大河が流れており、ここでカヌー遊びをする家族連れがたくさんいました。
撮影後、空腹感を覚えたのでランチにします。パン屋で何気なく買って食べたチーズ&チョコ入りクロワッサンが美味しく、結局2個も胃に収めます。これ、日本のパン屋で出せば絶対にヒットするのにな。
その後、5キロ先の村へ。崖の上に大きなお城があり、30分掛けて登ってみます。映画「ジャンヌ・ダルク」のポスターが貼ってあることから推測すると、この地区は彼女と何らかの関係がありそうですね。もしくは映画のロケで使われたとか。
炎天下での撮影は、本当に本当にシンドイです。今の人生で最も辛いこと。それは20キロ以上もある重いカメラバッグを持って歩くことです。もう、これが嫌で嫌で……。写真家になったことを唯一後悔しています。
荷物持ちのアシスタントを雇うしか解決方法がないのかもしれませんが、でもアシスタントも「吉村さん、もうダメです、日本に帰りたいです〜」と言って泣きつくでしょう。海外取材は精神面でも肉体面でもそれほどハードです。
そうそう、カメラバッグで思い出しましたが、フィルターケースってありますよね。これ、いいのがないんですよね。僕はある社のベルトに取り付けるタイプのケースを使っていますが、これ、全く駄目です。ソフトタイプって、一見よさそうですが、ガラス面に布が当たるので、ケースに入れるたび、フィルターが汚れてしまうのです。
もちろんあの三つ折りになった輸送ケースも全く駄目。つまりこのスタイルでいくとしたら、薄いボードを仕切にするべきなんです。写真用品メーカーさんも、もっと現場の人間の意見を取り入れた商品開発をしてもらいたいですよね。CAPAでフィルターケースも開発してくれないかな……。
アップダウンの道を2時間ほど歩いたら汗だくになり、車に入るとカーエアコンをフル稼働して、1時間ほど涼みました。
体力が回復した所で4つめの村へ。
ここは全く観光地されていない村でした。ひなたぼっこをしているお爺ちゃん、お婆ちゃんが好奇の目を向けてきます。たくさん話し掛けてきますが、何を伝えたいのかさっぱりわかりません。こんな時、フランス語を洒落れる人が側にいると、旅がひと味もふた味も変わってくるでしょうね。
今日はとにかく働きました。夜はもちろん昨日のチャイニーズへ行き、料理を腹一杯食べます。雰囲気がドキンちゃんに似たウエイトレスが何やら僕の顔を見て笑っています。その理由を問いただしても、フランス語なのでさっぱり理解出来ません。
立ち去る時、別の女性に「明日もオープンしているのか?」と何度も尋ねてみましたが、こちらも意思の疎通がまったく出来ませんでした。
フランスに来ると、英語なんか喋れても世界では何の役にも立たないことを身にしみて感じます。

2007年7月 6日 (金)

雨また雨

Img_2437 朝起きてカーテンを開けます。ううう、雨でした。日本の梅雨時のようなシトシト雨。これは長引きそうですね。
チェックアウト後、30キロ先にある村へ行ってみます。駐車所に車を停め、曇り空を見つめながらずっと待機することにしました。
もちろん曇りでも村の写真は撮れます。でも、10あるうち、2〜3は曇りの写真があってもいいのですが、やはりメインは晴れの状況下で撮りたい。だから「待つ」のです。
美しい村を、美しい光の中で撮りたい。これが僕の願いであり、アーティストとしての拘りでもあります。常に時間に追われる雑誌のカメラマンとは違う。だから僕は、カナダでもフランスでも日本でも、自分で「よしっ」と認める光が降り注ぐまで、シャッターを押しません。
Img_2435 昨年、NHKで「プラネットアース」という番組がありました。滅多に会えないような野生動物との邂逅とか、砂漠の砂嵐とか、とにかく溜息が出るような素晴らしい映像の数々でした。そうこれだって、取材陣が「待つ」行為をしているから撮れるのです。それもNHKの場合、2ヶ月、3ヶ月という桁違いの時間を掛けている。
同じ所でただひたすら待ち続けるって、一種の修業ですね。
駐車場に入ったのが9時。それから空と睨めっこをして過ごします。午後2時、よーやく雲が途切れ、青空が姿を現しました。大急ぎで車から飛び出し、カメラを担いで2時間ほど村を撮影します。
夕方、別の村へ移動しました。でもまた曇り、雨。仕方なく、ここでも3時間ほど待ちます。そして雲が切れた瞬間を狙って村へ行き、撮影を行いました。今日は天候に勝負を挑んで勝った思いです。
100キロほど西へ移動。日本人はまず訪れないような小さな町に入りました。町の外れで、日本のスーパーホテルのような暗証番号で部屋の鍵を開けるホテル(37ユーロ)を発見。3泊の予定でチェックインしました。
ホテルを探している途中に見つけたチャイニーズレストランへ行ってみます。突然アジア人が現れたので、オーナーのアジア系女性陣はかなり警戒していましたが、「怪しい物ではありません。僕は客なんです。単に食事をしに来ただけなのです」ということを身振り手振りで伝えると、よーやく緊張を解き、その後は笑顔で向かえ入れてくれました。
何とこのレストラン、バイキングスタイルだったのです。チャーハンはもちろんのこと、シュウマイだって、ギョウザだって、エビチリだって何でもあります。デザートも種類が多く、九州に行った時に生まれて初めて食べて感動したあの白く丸いブドウのような果物(名前をど忘れした…)もありました。これ、好きなんですよ〜。(東京ではまず手に入らないと言ったら、九州の人はびっくりしていた)
どうやらウエイトレス3人は突然現れた奇妙な日本人に興味を抱いたようです。3日も続けて通うと友達になれるしょう。でもみんな英語が一言も喋れないんですよ。

2007年7月 5日 (木)

通信料の高さ

今日も曇り、雨です。フランスはちっとも晴れません。
1時間ほど掛けてある村へ足を運びました。雨が上がったのを見計らって撮影を開始します。でも、天気が悪いと全然やる気が起きないんですよね。そして精神が疲れます。
Img_2415次の村へ移動した頃にはようやく青空が顔を出しはじめましたが、なかなか手応えのある写真を撮ることが出来ません。そんな感じで、夕方まで天候に振り回された一日でした。
雨がぱらついてきたので7時には町の宿に戻ります。
今日もチャイニーズレストラン。料理の味は普通ですが、セット料理に含まれるチキンサラダとドレッシングがなかなかです。20年ほど前にベトナムから移住したというウエイターの青年2人とも仲良くなりました。
帰り掛け、「もっと酒飲んでいくか?」と誘われましたが、旅先でアルコールを口にして酔っぱらうことが何より苦手な僕は丁寧に断り、宿に戻って溜まりに溜まった30通あまりの仕事メールのレス書きを行いました。
フランスはどんな田舎に行ってもソフトバンクの携帯が繋がるので、メールチェックが容易です。4〜5年前は宿に着いたらファックス番号を確認するようなスタイルだったので、それから比べるとかなりの進歩ですね。
でも、これで何不自由なく日本での仕事が継続できるかと思ったら大間違い。実はここにもう一つの大きな壁が出現したのです。それは「通信料」という壁。そう、結局通信料が高いから、携帯が繋がってもメールチェックくらいしか出来ないのです。
僕は海外取材中、1日に2回はメールチェックを行います。送受信はテキストメールのみ。添付ファイルは1メガ以下に限定しています。このスタイルだと、3週間の旅で3〜4万円くらいです。
もし仮に、1メガ以上の添付ファイルをダウンロードしたり、ホームページを見たり、ブログの更新を行ったり、携帯メールやwebを利用した場合、間違いなく通信料は20万〜30万はいくでしょう。
海外でも定額制が適応されると勘違いし、旅行の時にガンガン携帯を使い、帰国後に100万円以上の請求書が届いた、という問題が多発しているようです。若者たちは消費者センターに泣きついているようですが、どんなに泣きついたってダメですよね。アルバイトでも何でもして、使った分は絶対に支払うべきだと思います。
そもそも海外に来てまで携帯ばかりやっている近頃の若者はど ー考えてもおかしい。加えて、たかが1〜2週間の旅行でパソコンなんか持ってくるなと言いたい。
……と話が横道に逸れましたが、海外は通信料が高いという話でした。

2007年7月 4日 (水)

読書

朝起きてドキドキしながらカーテンを開けると残念ながら曇り空。でも、東の空に少しだけ青空が見え隠れしています。
朝食後、高速を飛ばして昨日の村へ行ってみると、少しだけ日射しが差し込むまでに回復していました。ラッキーとばかりにすぐに撮影をはじめます。
2時間、次の村へ移動します。3つ目の村に入った時、またまた雲行きが怪しくなり、やはて激しい雨になりました。運転席のシートを倒し、読書をして時間を潰します。
今回も成田でたくさんの本を買って持ってきたのですが、考えてみれば夏場は本など読んでいる暇がないのです。日が沈むのが9時。ホテルに戻るのは11時。シャワーを浴びたり洗濯をしたりしていると12時です。
今回の旅で貫井徳郎の症候群シリーズを読みました。「失踪〜」と「誘拐〜」は過去に読んでいたので、それに続く「殺人〜」を紐解きます。う〜ん、僕はこの世界は苦手かな。人間の心の深い所を描いていたので、ページを捲るのが苦痛で、読後感も最悪でした。
でもそれを抜きにして考えれば、これほど面白い小説とは滅多に出会えませんね。貫井氏の代表作と言われる理由が何となくわかるような気がします。ちなみにこのシリーズは1・2・3と順番に読んでいかないと登場人物のキャラを把握することができません。
その後、笹本稜平の「時の渚」を読みました。ちょっとストーリーを強引に作り過ぎている気もしましたが、小説だから許せる。なかなか心に響く作品でした。
ちなみに3日前は野沢尚の「深紅」を読みました。最後の解説でも指摘されていますが、前半はよくても後半が全くダメ。だんだんとつまらなくなり、4章5章はまさに飛ばし読み状態でした。
今一番売れっ子の作家、伊坂幸太郎の「グラスホッパー」も読みました。伊坂氏の作品は、小説の新境地を切り開いているような感じですね。う〜ん、でも僕には合わない。今回もダメでした。
青空が戻ってきたので、撮影を再開します。でもあまり魅力を感じない村だったので、1時間ほどで終わりにします。
Img_2413 その後、50キロほど先にある村へ向かいます。山道を進んでいる時、「たぶんこの村は絵になるな」という予感がありました。案の定、村は溜息が出るほど美しい佇まい。おまけに晴れ間が顔を覗かせたので、シャッターを押す手にも力がこもります。
時計を見ると7時。まだ日が高く、あと一つくらい村の撮影は可能でしたが、クタクタに疲れていたので、街に戻ることにしました。
もちろん今日もチャイニーズレストランで夕食です。

2007年7月 3日 (火)

撮影を断念

雨は上がりましたが、雲が不安定な動きをしています。
Img_2401 チェックアウト後、まずは80キロほど離れた村に行ってみました。崖の谷間に位置し、その先には城跡がある何とも不思議な村でした。曇りでしたが、2時間ほど村の中を歩き回り、撮影します。城の中も入ったので、車に戻った時はグッタリ。
午後は120キロほど先にある村へ移動しました。村の全景を見た時、「す、すごい……」と思わず感嘆の吐息をつきます。早速駐車場に車を停め、村の中に入ってみますが、景観があまりに魅力的だったので、曇り空ではどーしてもシャッターを押す気になれず、撮影を諦めることにしました。
Img_2402高速を飛ばし、100キロ先にある街に入ります。そこで見つけたホテルで空き部屋を尋ねると、今日から3日間だけ取れるとのこと。早速チェックインしました。
「明日の天気は?」と尋ねると、「たぶんダメね。毎年この時期は晴ればかりなのよ。今年は異常だわ。フランスがロンドンのようになってしまったのよ」と笑っていました。
夜、空腹感を覚えたので、静かな街を一人彷徨います。裏通りでチャイニーズレストランを発見。チャーハンとチキンカレーを腹一杯食べました。異国にあるチャイニーズレストランは、僕にとってのオアシスです。

2007年7月 2日 (月)

朝起きた時も雨は降り続いていました。雲に動きがあるので、数時間で回復するかも……という淡い期待を胸に抱き、まずは30キロほど離れた村へ足を運んでみます。
丘あり、森あり、谷あり、川ありで、フランス内陸部の景観はとても、とても美しいです。何より緑が豊かで瑞々しい。個人的にはプロヴァンスよりも、内陸部の景観の方が好きです。風景と接し、アドレナリン出まくり状態のときめきばかりを感じています。
野を越え山を越え谷を越え、目的の村に入りました。ここも魅力的ですね。樹木が生い茂る谷の中に集落があり、中央には川が蛇行して流れ、高台に城跡があって石造りの教会もある。まるで童話の世界。どうして今の時代、こんな村が残されているんでしょうか。
まずは駐車場に車を停め、1時間2時間とまるで張り込みの刑事のように雨が止むのを待ちます。4時間経過。体の節々が痛くなりはじめた頃、雲が切れ、日が差し込みはじめたので、「よしっ」という掛け声と共に車から飛び出し、村の撮影をスタートさせました。
村はどこも絵になりましたが、一点残念だったのは、川が増水し、泥水になっている点です。清流が戻ってくるまでに、おそらく1週間は掛かるでしょう。
夕方、次の村へ移動しました。牧草地の中に忽然と現れ、中央に広場がある不思議な村。撮影後、そこからさらに30キロほど先にある村も撮影します。住んでいる人すらあまり見掛けない静かな村でしたが、側の畑で時代物のトラクターに乗って土を耕しているお爺ちゃんを撮影できました。

2007年7月 1日 (日)

中央部へ移動

Img_2397 今日は移動日です。9時にホテルをチェックアウト。高速に乗り、西へ向かいました。フランスは縦の移動は簡単ですが、横の移動が大変です。いったん一般道へ出たり、街中に入ってしまうこともあり、その度に道に迷います。(いま、必死になって高速を造っているようですが……)
Img_2382 また、やたらめったら料金所ばかりあるので、迫って来るたびに緊張します。並ぶ場所を間違えたら大変なことに。今日も10以上の料金所を通過しました。
一般道の交差点はそのほとんどがロータリー式です。ロータリーに入ったら小さな行き先の標識を瞬時に見分けないといけないので、これまた大変。2番目3番目の出口から出る時は、まずロータリーに入ったら車を内側に進め、そして出口が近づいて来たら方向指示器を出してサッと外側に移動し、外に出るのです。そのためには1速か2速のシフトダウンが原則。ヨーロッパではどうしてもこのようなメリハリのきいた運転をしなければならないので、絶対にマニュアル車でないとダメというわけです。
Img_2399 日本や北米では大人気のプリウスも、ここヨーロッパでもポツポツ見掛けるようになりました。オートマということには目を瞑り、燃費の良さで選んでいるのですね。僕はプリウスのマニュアル車、それもディーゼル車を出せば、ヨーロッパでバカ売れすると思います。技術的には可能なはず。(そうそう、先日の新聞に、トヨタがハイブリッドのディーゼル車を欧州用に開発すると発表していましたね)
途中何度かサービスエリアで休憩しましたが、夕方5時、ロデスに入ることが出来ました。
さて、ホテル探しです。安ホテルは、中心街から少し外れた空港よりの大通りにあると決まっています。そのあたりを走ると一軒二つ星のホテルを見つけました。値段も69ドルと手頃だったため、2泊の予定でチェックイン。
部屋に入るとタイミングよく雨。それもバケツをひっくり返したような大雨です。雷も凄く時々電気が消えるほど。こんなにも凄い雨、今までの人生で見たことないなあ〜と思いながら、小降りになるのを待って車で近くのファミレスへ。
Image051 料理の味は普通でしたが、とても雰囲気のいいレストランでした。日本には、雰囲気のいいファミレスって、ありそうでないんですよね。

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