フォトコンテストの審査
今日は別のフォトコンテストの審査。雑誌『写真ライフ』です。
八丁堀にある編集部の会議室で、集まった約800点の作品を拝見させていただきました。
1枚1枚丁寧に見ながら、まずは予選通過作品を選び出します。その後、検討に検討を重ね、金賞1点、銀賞4点、銅賞15点を決めました。どれも素晴らしい作品ばかりです。
山ほど集まった作品の中から、優れた作品、素晴らしい作品、心に響く作品、アッと驚く作品、よく撮ったなと思う作品、写真技術が高い作品を選んでいく作業はとても楽しい。どこか、自分の写真集を作る時の、作品選びに似ています。つまり今回の賞に輝いた作品群が、「ある一つの作品集」なんですね。(誤解なきように言っておきますが、決して個人の趣味では選んでいません。全てのジャンルを平均して見ています)
審査の仕事はとてもやりがいがあるので、本当は月刊誌の審査もやりたいのですが、これを受けてしまうと長期の海外取材に行けなくなってしまう……。仕方ありません。
プロとアマの違いはどこにあるのか、と時々考えることがあります。
1点の力強い作品を生み出す腕は、アマだって決して負けてはいない。でも、構成力はプロの方があります。作品発表の場を、写真展や写真集の「まとまり」として考えているからでしょう。何かの依頼仕事でも、先方はあれとあれとあれの写真を必要としているだろう、ということがすぐにわかるのです。
アマの皆さんも、写真の腕がある程度までいったら、次は自分の作品表現を一つのまとまりで考えてみると面白いかもしれません。そう、写真展や写真集を目指してみるのです。
コンテストの審査をやっていると、ああ、もうこの人はプロでやっていけそうだな……と思う人がチラホラいます。