鉄道写真にトライ
今、長野県のある場所にいます。つまりツイッター的に書くと、信州なう、です。
朝8時から行動開始。まずは近くにある村の撮影からはじめていきました。
リンゴや菜の花が満開。でも、花だけを撮ったらただの美しい風景写真になってしまう。コンデジでブログ用の写真を撮っただけで、メインカメラでは1枚も写真を撮りませんでした。
その後、ある場所である風景を撮影。あまり手応えは感じませんでしたが、写真展では使えるかもしれません。そう、写真展はベストショットだけを発表してはダメ。強い写真、弱い写真の両方を使って強弱をつけ、曲のような流れを生み出していくのです。それが写真展であり、写真集です。
お昼頃、線路を渡ります。ふと鉄道写真を撮ってみようと思い立ち、カメラを構えて電車が来るのを待ちました。
20分後、電車が来ます。が、思った以上に動きが早く、見事に撮り逃します。鉄道写真って難しいですね。
風景写真家は必ず三脚を使うし、絞りは常にF22かF32。つまりシャッタースピードは1/4か1/2。動いている電車はブレてしまうんです。絞りを開けて早いシャッタースピードにすればいいのですが、風景写真家は絞りを開けるって結構ドキドキなんですよね(笑)
よって鉄道写真は1回だけのトライにし、いつも通りの風景撮影に戻りました。
ランチを食べた後、再び車で各地を巡り、被写体を求めます。でも運が尽きたのか、ときめく風景と出会いません。5時間ほど車を走らせましたが、空振りでした。
やがて辺りが暗くなります。
最後、苦し紛れに、水を張った田んぼに写り込む街の夜景を4カット撮影。終止符を打ちました。
しばらく前に、ふと…まだ君にこいしてる?また君に恋しいてる?のフレーズを聴くことがありました。どのくらい前に作られた曲なのでしょうか。とてもせつなくていつまでも言葉やメロディーが心に流れていました。温かな気持ちがこめられていることにはいつまでも色のあせない心と時間が流れ続けていくのかなって思いました。願うこととははるかにかけ離れている現実の中、信州の山並みや懐かしいかわいい林檎の白いお花には、遠くに一点 灯が見えるような気がします。
投稿: つむぎ | 2010年5月14日 (金) 06時39分
「曲のような流れを生み出していく・・・」
吉村先生の作品集に、どこかストーリー性を感じるのは、そのような強弱にあるのですね。
先生の写真集からは、いつも、風と詩と音楽が流れてくるようです。
それぞれのお写真には、物語へと入ってゆく扉が秘められていて、ゆったりとした時間、空間へと案内されているような・・・”想像の余地”が用意されていると思います。
日本での、リンゴのお花のある風景、ぜひ拝見してみたいと願っていましたので、とてもうれしく思いました。昨夜は、しばらくの間、風景の美しさに見入ってしまいました。
山々の濃淡の重なり、空と雲のやわらかな色あい、まさにゆっくりと丁寧に完成された絵画のようにも感じられます。
吉村先生、綺麗な風景写真をありがとうございます。いつもいつも、感動をいただき、感謝申し上げております。
投稿: miyu | 2010年5月11日 (火) 16時23分
写真展や写真集で発表される作品に強弱をつけるというのは、言われてみると理解出来る気もするのですが、実際に吉村さんの作品と対峙するとそれぞれに感慨や新鮮な思いを抱くことが出来るので、みんな素敵に感じます。
でも確にどれもがインパクトの強い「ベストショット」ばかりだと、全体の物語性が弱くなってしまうのかな。
改めて写真集のページをめくって、見直してみます(u∀u)
投稿: mari | 2010年5月11日 (火) 01時19分
作品の強弱で流れを生み出す…だから、吉村さんの写真展会場が心地よかったり、写真集が物語のように感じられるのかもしれませんね。思わず「そっか~」と呟いてしまいました
鉄道写真への初挑戦、お疲れさまでした
投稿: 和世 | 2010年5月10日 (月) 21時58分