フランス人の青年
小雨交じりの不安定な天気です。
チェックアウト後、近くのインターから高速に乗り、西へ向かいました。途中、何度か土砂降りの雨、そのたびにサービスエリアに車を停め、休憩します。
3時間後、目的の村に到着。人がほとんどいない(表に出てこない)静かな村でした。撮影は数時間で終了。
その後、80キロほど先にある村へ。またまた道に迷いました。数キロ走っては道路地図を確認し、今いる場所を把握する、ということを何度も何度も繰り返します。イタリアのドライブは、ホント大変。
夕方、どうにか村に到着。
小高い山のてっぺんにある村は、なかなか絵になりました。ここで一泊しようと思いホテルを探します。一軒見つかりコンタクトすると、何と一泊150ユーロ。当然諦めました。
その後、5キロほど先の町へ移動し、適当なホテルを見つけて部屋を押さえます。こちらは一泊49ユーロ。受付はジョージ・クルーニーにそっくりのおじさんでしたが、とてもいい加減なヤツで、3回もすでに人が使っている部屋の鍵を渡し、2回もカードキーにエラーが出るというありさま。僕はなかなか部屋に入ることが出来ません。よし、こうなったらいい加減さに100回くらい付き合ってやるぞ、という気になってきました(笑)
荷物を置いた後、再び村に戻ります。後ろからぴったりパトカー。また職務質問をされるような気がしたので、近くのガソリンスタンドに滑り込み、パトカーをやり過ごしました。
村に到着。イタリアは駐車場のシステムがわからない。この村にはたまたま英語の注意書きがあり、それを読むとチケットはバーで買いなさい、と書いてある。で行ってみると、1ユーロでスクラッチ式のチケットを手渡されます。そのスクラッチの仕方がわからなかったので、近くにいたポリスに「イタリア語が読めないので、これやって」とお願いしました。すると「オレもわからねえんだ」というようなジョークを交えながらスクラッチしてくれました。
でも今日のようにお店が営業しているだけマシなんです。そこで買えと書いてあっても、大抵のお店が閉まっている。チケットナシで停めておくと、警察に駐車違反の切符を切られる。逆に言えば、このおおらかさがイタリアらしくていいですね。
30分ほどかけて、崖の上のお城まで行ってみました。そこでフランス人の青年と出会います。1週間ほど掛けて、ヨーロッパ各地を車で旅行しているとのこと。英語が堪能だったので、15分ほど立ち話をしました。
「フランスの美しい村って知っている?」と尋ねてみたら、やっぱり知りませんでした。そう、フランス人の9割は知らないんですよね。日本人の多くが「日本の美しい村」の存在を知らないと同じです。ちなみに日本では33個の村が登録されています。これも全部撮る予定でいます。
とても感じのいい青年だったので、東京に来たら連絡してと、メールアドレスを渡しました。
2時間ほど撮影した後、適当なレストランに入ってみます。今日のパスタはアタリでした。地元の食材を使い、丁寧に調理してある。まさにスローフードですね。とても美味しかった。
そうそう、イタリアでパスタを食べる度に気づくのですが、オリーブオイルをかなり使っていますね。日本で調理する時、何となくオリーブオイルはセーブしがちになりますが、本当に躊躇せずにガンガン入れてもいいのかもしれません。勉強になります。
村を眺めるように建つ教会の尖塔…淡い雲を引いた水色の空…
このような絵が描けたらいいな…と思ってしまいます。
教会の鐘は、どのような音色で告げられるのでしょうか…と想像がいっぱい広がります。
街や村の建物のお写真、ユトリロの絵みたいに遠近が美しくて色彩豊かな絵画のようですね。
レストランでのそれぞれのパスタ、どちらも美味しそうな雰囲気
オリーブオイルは惜しみ無く使うのが秘けつなのですね。
毎日の取材記と、素敵なお写真をたくさんありがとうございます
投稿: みゆ | 2010年6月22日 (火) 18時56分
すごくお疲れの時に、おじさんのいい加減さに100回付き合おうと思われるとは、吉村さんもイタリアのおおらかさと調和し始めてらっしゃるのかもしれませんね
日本の美しい村も全踏破されるのですね。「美しい村の写真といえば吉村さん」と言われる日が近い将来やってきそうですね
投稿: 和世 | 2010年6月21日 (月) 14時57分