一番好きな村
朝4時に起き、5時に宿を出て、30キロ先にあるフェリー乗り場へ。7時発のカーフェリーを捕まえ、本土に渡ります。
吹雪の中、スリップに注意しながら、ハイウェー1号線を東へ向かいます。
このレンタカー、今時珍しいスパイクタイヤをはいていました。スパイクタイヤって、何故か滑るんです。スタッドレスタイヤの方が何倍もいい。日本はもう何年も前にスパイクタイヤを使用禁止にしましたが、これは正しい選択だったと思います。スパイクタイヤは、滑るし、アスファルトを削るしで、いいことはありません。
お昼前、280キロ先にある小さな村に到着。僕がニューファンドランドで一番好きな村。写真はいつか発表します。
激しい雪が降っているので、撮影する気がおきません。1時間ほど車の中で本を読みながら待機。それでも雪が止まなかったので、諦め、撮影を行います。
2時間ほど村の中を歩き回り、雪に濡れるレンズの前玉をティッシュでふきふきしながらシャッター音を響かせました。カメラとレンズはびしょ濡れ。今のカメラ、かなり濡れても全く問題ありません。プロはレインカバーなんか使わない。
こんなもんかな、と思い車に戻ると、ガ〜ン、途端に雪が止みます。
迷いに迷いましたが、また同じように村を歩き、すべて撮り直しました。少しくらい妥協すればいいのですが、ここで妥協したら後で後悔することがわかっている。だから面倒でも撮り直すのです。
夕方、ツルツルのハイウェーを走り、250キロ先の州都セント・ジョンズに戻りました。
空港側のホテルにチェックイン。
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スパイクタイヤ、なんだか、懐かしい響きですね。
「プロは、レインカバーなんか使わない。」… かぁっこいいなぁ~!!名言集に入れておきましょう!でっ、ティッシュで、ふきふきなんですね!了解です!!
「ここで妥協したら後悔する。」… 過去に後悔したことがあるんですね。人の性格って、過去の経験から積み上げられ形成されている部分って大きいような気がします。もともとの性格なんて、微々たるものなのかもしれません。日々が学習であり、学んだことを、どのように自分に反映させるかで自分を作り上げているのかもしれません。そう考えると、人の性格は、人生最後にならなければ完成形にはならないのかもしれませんね。
なんだかんだ言っても、吉村さんの言葉は、私に重く圧し掛かります。ここで妥協したら…の言葉。このタイミングでこの言葉は、私の今後に影響を与えるものになるかもしれません。
投稿: 花水木 | 2012年1月30日 (月) 07時46分
そういえば、スパイクタイヤからスタットレスタイヤになり、何年が経つでしょうか。
確かに、スパイク・・・スパイクタイヤは、氷上では一見効きそうですが、道路面の接触部分が少ないので、ブレーキとしての抵抗が少なく、効かないということでしょうか。
当時は、よく滑って、止まらず、怖かったです。
ニューファンドランドの一番好きな村での撮影は、きっと手ごたえがあったのですね。良かった。
投稿: サラ | 2012年1月30日 (月) 01時25分
ツルツルでカチコチの高速道路で一日何百キロも車を走らせるのは、難儀だろうにとついつい“ばば心”が芽生えてしまいました。
激しい降雪のあとの村の様子に興味津々です。人々の営みも変化があるのでしょうね。撮り直す時間の余裕が有って良かったと思いました。
投稿: ちー | 2012年1月29日 (日) 17時53分
一番お好きな村、と思われるくらいその地をこれまでに深く歩かれたのですね。作品、とても楽しみです。
少々妥協して?撮影をされることはおありでも、撮らないことへの妥協は、吉村先生のなかでは、許されることではないのですね…。
吹雪のなか撮られたお写真、素敵な風景がひそんでいることを、祈っています。
大事なカメラやレンズへの多少の犠牲を払っても、撮影を行なうという先生の御意思に、時に気まぐれな空の天使さんも(こんなもんかな?)というつぶやきに、あわてて雪を止めてしまったのかもしれませんね
投稿: ミユ | 2012年1月29日 (日) 09時44分