珍しくフィルムの話
新潟ではデジタルを使い作品を生み出したのですが、時々時間を作り、あるテストを行いました。それは、ポジフィルムはネガフィルムの代替えになるか、というテストです。
写真集「Sense of Japan」は、すべてフジのNCというネガフィルムを使って生み出されています。ハイライトは白飛びすることなく、シャドーのトーンもしっかり出ている。それでいて、思い通りの美しい色彩が出る。これは、ネガでしか生み出せない世界です。
実はこの4×5のNCが、生産終了になりました。昨年、このニュースが流れてから、どうしようどうしようと、NCにかわるフィルムを探していたのですが、もしかしたらポジフィルムのプロビアでも、同じ世界が出せるかもしれない……と思い、今回テストをしてみたわけです。
で今日、その現像が上がったのですが、結論から言って、全くダメでした。ポジはとにかく固い。ハイライトに露出を合わせるとシャドーが潰れ、逆にシャドーに露出を合わせるとハイライトが飛んでしまうのです。ポジの宿命ですね。
デジタルの世界はとても好きです。でも、フィルムの世界も同じように好き。だからこれから先も、時々フィルムでも作品作りをしていきたいと願っている。
でもそのフィルムが次々と入手困難になっていく……。
難しい時代ですね。。。
いずれにしても、フィルムの世界では、ネガに勝るものはないのです。フィルムの最高峰は間違いなくネガです。ポジではありません。
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吉村サン、本日 「アメリカ・イーストマン・コダック社および同社米国子会社がチャプター11に基づき、任意で事業再建手続を開始した。」とのニュースが飛び込んできました。
今後、経営再建はどうなることでしょう。
現在、デジタルカメラが主流になり、フィルムがますます手に入らなくなります。
なんとか手に入れる方法は、ないのでしょうか。
投稿: | 2012年1月20日 (金) 01時34分
『こわれない風景』の冒頭お写真は、赤外線フィルムで撮影された作品でしたね。
吉村先生が学生時代に撮影されたという信州の春の山とお花の風景です。
ほとんどモノクロのようでもあり、どこか繊細で力強くやさしい描写に感じます。
全体的に、カナダの色彩豊かなカラーお写真ですが、締めくくりの作品は、またモノクロームなのですね。
農家の方の後ろ姿…いつもの暮しのなかで、農場や動物たちを見つめておられるそのまなざしが、背後からすごく見えてくるようです。
懸命に働く人の背中は、とても美しいと思います。
海を越えられて…素晴らしく素敵な旅の日々を過ごされること、願っています☆
投稿: ミユ | 2012年1月15日 (日) 08時32分
なんだか眠れなくって…^^; やっぱ、書きます。
一昔前までは、みんなフィルムだったんですよね。私も子供の成長の記録写真は、全部フィルムです。 すっかり一昔前になってしまいました。でも、最近タダで手に入れたEOSのフィルムカメラで撮ってみたいと思い、フィルムを探してみましたが、なかなか売ってない。ヨドバシまで行ってしまいました。ヨドバシも売り場の冷ケース、空き空きで種類が少ないのが一目瞭然。しかも空箱販売、お高いので盗まれちゃうんでしょうか…^^;
でっ、とりあえずネガフィルムを買いました。でも吉村さんが審査しているリバーサルフィルムでも撮ってみたい私です。なので、いろいろ読みました。どこにもポジフィルムは露出が難しいって書いてありました…^^;
でっ、フィルム、現像してくれる所も少ないんですね。これでは、フィルムが衰退してしまうのも仕方ない現実でしょうか…
でも、私、まだ一本撮り終えていません。しかし、乗りかかった船なので、フィルムをもう少し勉強して、撮ってみます!
投稿: 花水木 | 2012年1月14日 (土) 02時17分
吉村さん…Evernoteが…私の書いたフィルムに関するコメント、全て、消えてしまいました…(ーー;) 一生懸命書いたのに!でっ、書く気力を失ったので…今夜は、お休みなさいです。明日、また、書きます。明日、フィルムについての私の話を聞いてやって下さいませm(_ _)m
投稿: 花水木 | 2012年1月14日 (土) 01時42分
吉村サン、NCフィルムに替わるモノ、見つかると良いですね。
他の写真家さんやアマチュアのカメラマンの方々は、どう思っているのですか。
リサーチして、たくさんの声を聴きながら、メーカーに声を上げるのも一つです。
フィルムメーカーは、採算もあるでしょうが、「写真家」サンが発表することにより、フィルムやカメラが売れる。
良いフィルムは、素敵な風景や作品を生み出せる。
という相乗効果の関係であると思うのですが…。
ぜひ、数量限定でも販売を願っています。
投稿: サラ | 2012年1月14日 (土) 01時35分