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2014年7月 1日 (火)

イタリアの最も美しい村、全踏破!

Img_5180快晴です。50キロ離れたペルージャの街へ。街は嫌いですが、この街の一角に、2年限定で「美しい村」の登録を受けた歴史地区があるのです。
ヨーロッパの街はどこもそうですが、道は複雑、まるで迷路のようです。駐車場に車を停め、徒歩に切り替えます。でも、どう頑張っても、その登録を受けた地区を見つけ出すことが出来ません。関係者に何度も電話した。2時間後、ようやく発見。じっくり撮影しました。
Img_5191そしてついに、終えました。そう、「イタリアの最も美しい村」、全踏破できたのです!
230個以上あるので10年は掛かると思っていましたが、5年で終わりました。この5年間で登録抹消になった村もあるので、250 個は撮っていると思う。
正直、このプロジェクトを成し遂げるのは無理だと考えていました。でも出来た。誰だって、やる気になれば何でも出来るのです。
車で、イタリア中を走りました。おそらく、イタリアの道という道を走ったのは、日本人では僕がはじめてだと思う。お金も掛かりました。間違いなく2000万以上は使っている。全額自費です。
今後どんなに写真が売れても取材費の回収は不可能ですが、僕は「成し遂げた」という満足感があればいい。登山家が山頂を目指すのに似ているかもしれません。

ペルージャの街を後にしました。
さて今日はどこに泊まるか。100キロほど先に、塔の街サン・ジェミニアーノがあることを思い出し、行ってみることにしました。
2時間後、到着。
まずはホテル探しです。町中から少し離れた場所に安宿があることを今までの経験から掴んでいる。やはりこの町もそうでした。一泊60ユーロのなかなかいいホテルにチェックイン。
_img3746部屋で一息ついた後、歩いて町中へ行ってみます。なるほど、確かにたくさんの塔がありました。でもここは超がつくほどの観光地、土産物店、レストランがずらりと並び、観光客であふれています。
世界遺産の登録は確かに素晴らしいことだと思う。問題があるとすれば、観光地化、つまり観光客だらけになってしまうことですね。
町中は何の感動もなかったのですが、大聖堂の中は素晴らしかった。巨大なアートを見て、超感動しました。
なぜ、世界のアーティストは、こんなにも素晴らしい作品を残すことができるのだろう……。海外で素晴らしいアートと出会う度に感じる疑問です。
それはきっと、お金を出す側が、その芸術家にドーンと投資するからですね。芸術家は、一生かけて、また何世代にも亘ってじっくり作品を生み出していくことができる。
日本の企業の弱いところは、それができないことです。例えば1000万の予算があるとしたら、10人や20人の写真家に配分しようとする。1人だけに投資したりは絶対にしない。そう、日本人はいつも平均を求めるのです。だから秀でる人が出てこない。例えば企業カレンダーの仕事にしても、1人の写真家が1年やったらそれで終わり。2年続くことはまずありません。
町の外観は絵になりました。夕食後、ブルーモーメントと夜景を撮影し、一日が終わります。_img3918
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