表紙のデザイン
仕事場や家のポストには、毎日毎日チラシが入ります。横にゴミ箱があるのですぐに捨てることができますが、広告に関しては一通り目を通すようにしています。なぜなら、即座に処分してしまうのが申し訳ない気がするから。
特に大企業の広告は、その案が採用されるまでに、たくさんの制作会社が参加するプレゼンがあります。それも何度も何度も繰り返し行っている。広告に案が採用されるって、それほど凄いことなのです。
制作会社で働く友達がいますが、11年その会社で働いて、何百というプレゼンをやって、採用されたのはまだ5回だけと言っていました。
どんな仕事でも、何かを形にするまでに、何十、何百というパターンを作ります。たとえば写真集の表紙。毎回デザイナーさんが5〜12種類くらいのデザインを出してくれます。制作に携わっている人たちが色々な意見を言い、1点に決まります。その間、手直しがたくさんあります。写真家の僕も意見を言います。写真をあと0.3mm右に移動してくれとか平気でお願いするので、細かすぎる写真家と言われています。
5月20日頃発売予定の『「ベルギーの最も美しい村」全踏破の旅』。今デザイナーさん、編集者さんは表紙を制作しています。この一ヶ月で、10種類以上のデザインを見ましたが、ついに数パターンまで絞り込まれました。はたしてどのデザインが採用されるでしょうか。