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2016年10月21日 (金)

周辺部が甘い

写真集では、見開きページ、つまり2ページにわたって大きく使う写真があります。
デザイナーさんが、「この作品を見開きで使いたい」と提案してきたら、まずデータを調べます。中央部、周辺部を拡大し、見開きに耐えることが出来るかをチェックするのです。
安いレンズを使って生み出された作品は、だいたい周辺部の描写が甘いです。
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↑この作品を見てください。ある風景の周辺部を拡大してみたら、ボケボケでした。(もちろん中央部はシャープです)
デザイナーさんに、「この作品、見開き使用は厳しいかも……」と伝え、別の作品に差し替えてもらいます。
毎日がこの繰り返しです。

先日も書いたように、3万円のレンズより、30万のレンズの方がいい。だったら高いレンズばかりを買えばいいじゃないか、と言われそうですが、高いレンズはそう次々と買うことが出来ません。僕の場合、1年に1本買うか買わないかです。
だからプロも、たまに安いレンズに逃げる。
風景写真は周辺部の描写まで大切になってきますが、スナップやドキュメンタリー写真は、別に周辺部の描写は甘くてもいいのです。逆に甘いことが味になったりもする。
だからいちがいに、安いレンズはすべてダメ、とは言えないのです。

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