簡単なインド取材記
インドにすっかりはまったので、今年の夏も旅することに決めました。
デリー経由ムンバイまで行き、翌朝の便でブジに入ります。
今回のテーマはカッチ地方。ここには少数民族の集落が点在し、織物や刺繍、陶器などの手工芸が盛んです。各村を訪れ、職人さんたちが作品を生み出している様子を取材しました。
ある村で暮らすお婆さんの作品があまりにも素晴らしく、思わず見とれてしまいます。村を立ち去った後、作品を購入すればよかったと心の底から後悔しました。
ニュースでも報じられている通り、西部は連日の大雨で、広い範囲で洪水となっています。ブジからアーメダバードは陸路でしたが、所々道が寸断されており、移動だけで10時間も掛かりました。
アーメダバードも朝から大雨。市場でも撮ろうと思い、服やカメラが濡れるのを覚悟して歩き回ります。狭い路地は川のようになっていました。市場では、たくさんのインド人のポートレートを撮影します。
午後から体調の方が崩れてきます。関節が痛く、怠く、40度以上の高熱です。
自分の体のことは自分が一番よく知っています。アジアや南米など、刺激の強い国に行くと、自律神経が乱れ、時々風邪のような症状が現れるのです。
こんなときは無理せず休憩。すぐにホテルを取り、薬を飲んでベッドの中でじっとしていました。
5時間ほど休んだら動けるようになりました。駅へ向かいます。0時15分発の夜行列車に乗り、ブサバルを目指します。
インドの電車は、ベッドが狭く、おまけにかなり揺れます。ラッキーだったのは、どの駅もほぼ定刻で通過しました。2〜5時間遅れが普通のインドでは極めて珍しいことなのです。11時間後、ブサバルに到着。
体調は回復し、まずはアジェンタ石窟寺院を撮影。翌日、オーランガバードへ移動し、エローラ石窟寺院にカメラを向けました。前から一度は来て見たかった場所です。
ヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教……、どの石窟も素晴らしく、感動しました。
オーランガバードから飛行機でデリーに移動しました。
今回大都市はパスしようと思いましたが、逆に来てよかったです。なぜなら8日目にしてようやく晴れたから。
フマユーン廊やクトゥヴ・ミナールなどの世界遺産を訪れました。マイナーなロディー庭園も絵になりました。
夜の便で帰国します。
昨年は、帰国2日後に激しく体調を崩し、すぐに感染症専門病院に検査入院となりました。お腹の方は8日間なおらなかった。
今回は、何となく大丈夫なような気がしています。滞在中、食と水には注意していたし、スパイスが効いたカレーはあまり食べなかったから。