フォト

LINK

2020年に出版した本

2019年に出版した本

« 暇な時ほどうっかりミスが多くなる | トップページ | FMラジオにはまっています »

2020年5月15日 (金)

アーティストに大切なもの

今の状況は、俳優や歌手、作家でさえも苦しんでいる。政府からの給付金がありますが、これはあくまで一時凌ぎ。今後、かなりの数のアーティストが淘汰されるでしょう。おそらく写真家は2/3くらいになると思う。すでに、別の仕事をはじめた人もいます。

昔、有名な写真家が弟子を募集していたとき、やる気とか才能うんぬんより、金持ちの息子だけを弟子として受け入れた、という逸話があります。当時23才だった僕はその話を聞いたとき、随分とヒドイなあ〜と思っていたのですが、仮に今の僕が弟子を受け入れるとしたら、やはり同じことをするかもしれません。(まあ、吉村の場合は、弟子に給料を払えないからですが・笑)
アートの世界は、才能以上に、お金なんです。特に写真の世界はそう。真っ先にまとまった資金が必要です。先立つものがないと、たとえいい写真を撮って世に出られたとしても、継続ができない。

ヨーロッパを旅し、美術館や博物館、大聖堂などで、とてつもない芸術を目にします。特に教会内の宗教芸術は、あまりにも凄すぎて、人間が生み出したものとは思えない。
例えば一枚の天井画にしても、アーティストが30年40年掛けて描いている。
建築物もそうです。たまに、50年に亘って建築された、という表記があったりします。何十年のビジョンで物事を考えていくことは、現代の日本人には絶対に無理ですね。
アーティストが10年間一つの作品に没頭した。ではその間の生活費はどうしたのか。そう、パトロンがすべて出していたのです。〜何世と言われる国王とかが。
そして今の時代も、海外のトップアーティストたちは、みんな似たようなスタイルを取っています。
朝9時から夕方18時までアルバイトをして、夜に作品を作る、というスタイルでは、なかなかいい作品が生まれませんね。

_l3a8696 僕自身、30年間、写真のこと以上に、自分はどうやって生きていくか、を真剣に考えていました。頭の中で常にソロバンを弾いていた。
プリンスエドワード島で所持金が100ドルを切りそうになったとき、思い切ってK出版社に電話してフィルム代と称したお金を送ってもらいました。だから今でもK出版社には感謝しているのです。
30年間、常に「3年後写真界や出版界はどうなっているか」を考えながら行動するようにしてきました。でも、突然世の中の動きが止まってしまうとは、想像だにしなかった。
これからもひたすらソロバンを弾き続けます。お金の事など考えたくはないけど、仕方ないのです。そして3年後を見据えながら行動していきます。
「世界で最も美しい村」の取材は、70才頃までスケジュールを出しています。 

 

« 暇な時ほどうっかりミスが多くなる | トップページ | FMラジオにはまっています »

2020年5月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31