過去の荷物を処分し、コロナを乗り切る
今、多くの企業が涙ぐましい努力をしています。今回は企業だけでなく、芸術家や音楽家などのフリーランスも必死になっている。もちろん吉村も例外ではありません。この3カ月間、これでもか、これでもかというくらい頑張っている。
吉村事務所は、月数十万の固定費さえどうにかすればしばらく生き延びられそうです。そこで3月から、実家のネットを解約したり、コンテナルームを解約したりと、小さなところからはじめていきました。
今日は、ニッポンレンタカーでトラックを借り、都心の倉庫Bに保管していたすべての作品額を引き上げ、処分しました。
目標達成まで、あと少しです。
15年前、写真展終了後の作品額をすべてキープしていこうとふと思い立ちました。
最初は小さな倉庫でしたが、どんどん大きな倉庫になり、数も増えていった。
毎月の倉庫代が大変でも、いつか個人美術館を持ちたいという夢があったから我慢できたのです。もちろん今は、美術館の夢などこれっぽっちもないです。だから思い切ることができた。
この3カ月で、4トントラック1台分の作品額、書籍、資料を処分しました。
コロナ禍で失うものはたくさんありますが、正直言って僕はあまり気にしていません。なぜなら、自分をゼロにすると、そこから「始まり」があることを知っているから。
32年前、カナダに行った時だって、東京のアパートを解約して行った。もちろんプリンスエドワード島から戻る時も、中古車などを売ってほぼ手ぶら状態で帰国した。そう、自分がゼロになることにより、多くの夢を掴んでいくことができたのです。